江戸三国志(二)

吉川英治歴史時代文庫 吉川英治歴史時代文庫 6

吉川 英治

1990年3月5日

講談社

968円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

舞台は主として武州、甲州、相州の三国にまたがって展開する。わけても、武蔵野の北限、人外境の高麗村がこのロマンの発祥地。いま鬼女面が渡っている狛家には、かつてピオが逗留したことがあり、夜光珠の短剣の由縁の地でもある。魑魅魍魎のとぐろを巻く甲府城下。少年次郎の冒険心をそそる薮や沼の女影の迷路。それらは“です”調の文章で詩情豊かに描かれ、読者を無限の空想に浸らせる。

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