
新・平家物語(五)
吉川英治歴史時代文庫 吉川英治歴史時代文庫 51
吉川 英治
1989年6月2日
講談社
880円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
もし頼朝が伊豆以外に配流となっていたとしたら、後の日本の歴史も違ったものになっていたに違いない。まことに奇(く)しき伊豆、そして火の国の女・政子との出会いであった。さすがの佐殿(すけどの)も、政子の情熱に寄り切られたのである。ここに最大の被害者は、政子の父・北条時政であった。--一方、都に目を移せば、反平家の気運は次第に強まり、洛中洛外、不穏な兵馬の動きにあわただしい。 頼朝と政子の出合いが歴史の流れを変えた。もし頼朝が伊豆以外に配流となっていたとしたら、政子との出合いもなく、その父北条時政との連繋もなかったであろう。伊豆を舞台に、反平家の気運は次第に高まる。
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