佐治敬三と開高健 最強のふたり

北 康利

2015年6月24日

講談社

1,980円(税込)

小説・エッセイ / 人文・思想・社会

ひとりは勝算なき「ビール事業」に挑み、もう一人はベトナム戦争の最前線に身を投じる。生産量世界一のウイスキーをつくったサントリー佐治と無頼派作家開高の不思議な友情がかなえた、巨大な夢 真の経営者とはなにか。真の小説家とはなにか。そしてほんとうの友情とはなにかーー300万人の命が失われ、焦土と化した日本が奇跡の復興へとむかう、高度成長期、やんちゃな経営者と作家が友情で結ばれ、たぐいまれなタッグを組んで、次々とヒットを飛ばす。サントリーがまだ寿屋と呼ばれていた時代、貧困のどん底から開高健を拾い上げ、活躍の場を与えたのが、世界一のウイスキーをつくった男・佐治敬三であった。開高はコピーライターとしての才能を花開かせ、在職中に芥川賞を受賞する。開高は佐治を必要としたが、佐治もまた開高を必要とした。やがて二人は経営者と社員という枠を越えた友情で結ばれていく。佐治が身を置いていたビジネスの世界は経営者が生命をかけた戦いの場だが、なかでも昭和三十六年(一九六一)のビール事業進出、ビールの巨人三社(キリン、サッポロ、アサヒ)による寡占(かせん)に無謀な挑戦は、まさに「ビール戦争」と言っていいものであった。経営者の姿を自分に重ねあわせ、作家・開高も戦場に向かう。アメリカが正義を旗印に介入した「ベトナム戦争」の渦中に身を投じるーー。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

タイトルそのままの二人の伝記。 社長とヒラ社員という関係を越えた二人の関係がひたすら羨ましい。 開高健は作品しか知らなかったけどこんな人生だったんだ…凄まじい。 サントリーウイスキーを飲みながら「輝ける闇」を久しぶりに読んでみようかなと思った。

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