
文庫版 姑獲鳥の夏
講談社文庫
京極 夏彦
1998年9月15日
講談社
1,100円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
この世には不思議なことなど何もないのだよーー古本屋にして陰陽師(おんみょうじ)が憑物を落とし事件を解きほぐす人気シリーズ第1弾。東京・雑司ヶ谷(ぞうしがや)の医院に奇怪な噂が流れる。娘は20箇月も身籠ったままで、その夫は密室から失踪したという。文士・関口や探偵・榎木津(えのきづ)らの推理を超え噂は意外な結末へ。京極堂、文庫初登場!
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みんなのレビュー (10)
(無題)
うぶめ、姑獲鳥という民俗的なモチーフを主軸に展開するミステリなのだが、ともかく独創的。古書店主にして陰陽師という主人公の設定がまず良い。そして、準主役級で登場する他の人物もまた、揃いも揃ってアクが強い。おまけに物語の舞台は戦後の日本ということで、昭和の匂いが芬々と漂う。妖怪、民俗学、宗教、精神医学、西洋魔術、陰陽道などなど色んな要素がてんこ盛り。どれも個人的にかなり興味のあるテーマばかり、これがわくわくせずにいられるか。こういった要素が多々盛り込まれているのに、超自然や怪異などで誤魔化すことなくミステリらしく理詰めで説明されているのがなお素晴らしい。主人公曰く「この世には不思議なことなど何もないのだよ」だそう。 ただ、本筋に入るまでの前置きが長く、話が本格的に動き出すまでが長いのでやや読むのに手こずるかもしれません。中盤から先は一気に読めました。 古典的なミステリにはもう飽き飽きという人におすすめ。妖怪や民俗学等に興味がある向きにも良いかもしれない。
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(無題)
うぶめ、姑獲鳥という民俗的なモチーフを主軸に展開するミステリなのだが、ともかく独創的。古書店主にして陰陽師という主人公の設定がまず良い。そして、準主役級で登場する他の人物もまた、揃いも揃ってアクが強い。おまけに物語の舞台は戦後の日本ということで、昭和の匂いが芬々と漂う。妖怪、民俗学、宗教、精神医学、西洋魔術、陰陽道などなど色んな要素がてんこ盛り。どれも個人的にかなり興味のあるテーマばかり、これがわくわくせずにいられるか。こういった要素が多々盛り込まれているのに、超自然や怪異などで誤魔化すことなくミステリらしく理詰めで説明されているのがなお素晴らしい。主人公曰く「この世には不思議なことなど何もないのだよ」だそう。 ただ、本筋に入るまでの前置きが長く、話が本格的に動き出すまでが長いのでやや読むのに手こずるかもしれません。中盤から先は一気に読めました。 古典的なミステリにはもう飽き飽きという人におすすめ。妖怪や民俗学等に興味がある向きにも良いかもしれない。
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MiAkir
繰り返し読みたい名著
かれこれ4、5回目の読破です。 今回は水子の霊についてのフレーズを確認したくて探していたら、探していた箇所が思っていたよりも後ろであったため、結局全て読むことになりました。 不思議なことに何度読んでも飽きがこないのです。今までこんなに読み返した小説はないのですが、定期的に読み返しています。 そろそろ次巻にあたる魍魎の匣に手をつけなければと思いつつも、先にこの本に手を伸ばしそうな自分がいます。
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