おまえさん(上)
講談社文庫
宮部 みゆき
2011年9月30日
講談社
1,100円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
痒み止めの新薬「王疹膏」を売り出していた瓶屋の主人、新兵衛が斬り殺された。本所深川の同心・平四郎は、将来を嘱望される同心の信之輔と調べに乗り出す。検分にやってきた八丁堀の変わり者“ご隠居”源右衛門はその斬り口が少し前に見つかった身元不明の亡骸と同じだと断言する。両者に通じる因縁とは。『ぼんくら』『日暮らし』に続くシリーズ第3作。
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歌菜
どうにもならないこと
前の2作品よりも人物描写や人間心理の考察に重点が置かれていて読み応えがあった。顔の善し悪しとか、生立ちや境遇とか、個人の力だけではどうにもならない因縁から生じる悪行、身の丈に合わない富がもたらす不幸。考えさせらることも多かった。ご隠居さんのキャラが好きです
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