死刑と正義

講談社現代新書

森 炎

2012年11月16日

講談社

836円(税込)

人文・思想・社会 / 新書

「ある日、家族が侵入者に殺害されたら」「社会の安全が揺らいだら」--。裁判員制度下、市民は正義の判断を下さなければならなくなった。何が死刑と無期懲役を分けるのか。その裁きを決める根拠とは。秋葉原通り魔事件、光市母子殺害事件、附属池田小児童殺傷事件などを手掛かりに、元裁判官が問いかける現代の罪と罰。(講談社現代新書) 「ある日、家族が侵入者に殺害されたら」「社会の安全が揺らいだら」--。 裁判員制度下、市民は正義の判断を下さなければならなくなった。何が死刑と無期懲役を分けるのか。その裁きを決める根拠とは。秋葉原通り魔事件、光市母子殺害事件、附属池田小児童殺傷事件などを手掛かりに、元裁判官が問いかける現代の罪と罰。 序章 裁判員は人を殺す自由を手に入れる!? 第1章 死刑空間(1)「市民生活と極限的犯罪被害」     --ある日、突然、家族が侵入者に殺害されたら 第2章 死刑空間(2)「大量殺人と社会防衛」     --秋葉原通り魔事件は死刑で終わりか 第3章 死刑空間(3)「永劫回帰する犯罪性向」     --殺人の前刑を終えてまた殺人をくりかえしたら 第4章 死刑空間(4)「閉じられた空間の重罪」     --親族間や知人間の殺人に社会はどう対処すべきか 第5章 死刑空間(5)「金銭目的と犯行計画性の秩序」     --身代金目的誘拐殺人は特別か 第6章 変形する死刑空間A「被告人の恵まれない境遇」     --釈然としない言い訳の意味はどこにあるか 第7章 変形する死刑空間B「心の問題、心の闇と死刑」     --異常心理と責任能力の混迷を断つ 第8章 変形する死刑空間C「少年という免罪符」     --人を殺して少年が更生すればそれでよいのか 第9章 変形する死刑空間D「死刑の功利主義」     --賠償金で死刑を免除するのは正しいか 終章 死刑の超越論的根拠を撃つ

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