5G 大容量・低遅延・多接続のしくみ

ブルーバックス

岡嶋 裕史

2020年7月16日

講談社

1,100円(税込)

科学・技術 / 新書

「5Gは何が新しいのでしょうか? いまどきCPUの世代が変わったからパソコンを買い換えようと思う人はけっこうなマニアで、仕事に支障が出なければ壊れるまで使い続ける人も多いでしょう。 スマートフォンでも、多くの人は“伝送速度が速くなっても関係ない”と同じ機種を今の回線のまま使い続けるようになるのでしょうか」(本書より) 【伝送速度→下りで20Gbps、上りで10Gbps】 【待ち時間→1ミリ秒】 【接続密度→1平方キロメートルあたり、1000000台】 このように規格を定められた「5G」。いよいよ本格的にサービスが開始されるが、その本領は「伝送速度」にあるのではない。 残りの2つ「待ち時間」「接続密度」にある。 5Gが4Gと根本的に異なるのは、タイムロスなく無数の端末に接続できることで、「移動通信システムをスマートフォン以外のものへ解放する役割」を持っているということなのだ。 スマートフォンを超え、自動運転システムをはじめとするあらゆる設備に、遅延なく大容量の通信ができるーー。 どうしてそのようなことが可能になったのか。 「そもそも携帯電話がつながる理由」からはじめ、通信技術の本質がわかるよう、平易に解説する決定版。 第0章 「電波」とはなんだろう 第1章 携帯電話がつながるしくみ 第2章 携帯電話の「世代」とは何なのか 第3章 3G--国際標準規格が採用されたけど 第4章 4G--スマホの普及にシステムの進化が追いつかない 第5章 5G--移動通信システムの「解放」 第6章 その先にあるリスク 〈コラム〉 電波が「強い」とはどういうことか/積極的なタイプはすぐ乗り換える?/「すりーじー」の謎/WiMAXとラストワンマイル問題/6Gに必要な7つめの条件/「移動」が贅沢品になる世界へ

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メソテースセレクター

一般向けのようでやや専門用語もある

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3.2 2024年04月03日

5Gの何が凄いのかを説明するために1Gから4Gまでの技術革新を説明し、5Gとはこういうものだと一般向けに解説する本。一般向けの割には変調や多重方式、64QAM、MIMOなどの技術的な解説も含まれているが、CDNなど解説が少ない専門用語もある。情報学の基礎を身につけた自分は難なく読め、一般向けにしては頑張って深く解説している本だと思うが、前提知識無しではなかなか難しい本かもしれない。

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Readeeユーザー

モバイル通信技術の基本

-- 2021年09月29日

通信技術の基本や1Gから5Gに至る歴史、5Gで多数同時接続、高速大容量、低遅延をどのように実現していくか、6Gではどのようなことが検討されているか、等を平易に紹介。5Gでは高周波の活用かつ高密度での基地局設置、送信単位の細分化、エッジコンピューティング等の技術により上記三点を実現していくこと、特にIoTなどでB2Bにおいてビジネス機会が大きくなることが示され、かつ6Gではこの三点のさらなる進化のほか、海底や宇宙などのカバー範囲の拡大が想定されることが述べられる。

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もりりん

備忘録

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3.6 2021年01月24日

携帯電話からスマホまでの通信技術についてわかりやすく説明してくれていた。 歴史とどのような課題をクリアしてきたのかよくわかる本。 5Gについて何となくわかったが、どのように使っていけるのかは、さらなる勉強が必要だと感じた。 無線通信の概要を学ぶのにはちょうどよかった。

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