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線は、僕を描く
講談社文庫
砥上 裕將
2021年10月15日
講談社
858円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
墨と水。そして筆だけで森羅万象を描き出そうという試み、水墨画。深い喪失の中にあった大学生の青山霜介は、巨匠・篠田湖山と出会い、水墨画の道を歩み始める。湖山の孫娘・千瑛ら同門の先輩をはじめ、素晴らしい絵師との触れ合いを通し、やがて霜介は命の本質へと迫っていく。第59回メフィスト賞受賞作。2020年本屋大賞第3位。ブランチBOOK大賞2019受賞!第3回未来屋小説大賞第3位、キノベス!2020第6位。
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ヒロインが無意味に美女、誰か(両親)が死んでいる。才能ある主人公を理由もなく周囲が気に掛けてくれる。やたらと抽象的な「いのち」やら「自然」やらがでてくるうえに、主人公はすぐそれを理解できる。 雨後の竹の子のように出てくる、紋切り型の恋愛日本映画のような作品だった。芋版でつくったのこれ?映画になったらしいが、さもありなん。 メフィスト賞で面白いと思ったのは図書館の魔女くらいなので、どうなのこの賞という気分になる(図書館の魔女は超面白いが)。 読書をふだんしない中高生が面白いと思うかも・・・と言う程度。「消費社会の消費される物語」(すぐ消える)のように感じられた。悪い意味での陳腐とはどういうものかを知るには良いと思うが、それ以外の点では、少しでも読書する人には読む価値はないと思う。
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歌菜
内面を捉える
心を閉ざした主人公が、水墨画に触れ徐々に心を開いてく様子が丁寧に描かれていた。ただ、何故弟子にしようと思ったのかとか、物語の導入があっさりしすぎていた気もする。対人でも、そうでなくても、物事の内面をしっかり捉えようとする視点と姿勢が大事なんだな、と思った
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