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遊廓と日本人
講談社現代新書
田中 優子
2021年10月20日
講談社
880円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
人権無視の悲哀の場か、日本文化の聖域か。「日本史の陰影」を再考する。江戸学の第一人者による「遊廓入門」の決定版!
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(無題)
遊郭は二度と造られてはならない制度だと江戸学の第一人者であり、本書の著者・田中優子は声高に言う。その理由は、遊郭が家族の『前借金』のカタとし売られた遊女らが、体を拘束されて働かされる場所だったからであると言う。無論誰も異論がないところだ。しかし。天邪鬼な私などは「それでは自由意志で行う売買春は良いのか?」と思ってしまう。この問題は法律論、文化文明論から論議することができるが、考えれば考えるほど奥が深いテーマだ。ま、それはそれとして江戸時代の遊郭は流行の発信地であり、文化的れべるの高い施設であったことは間違いない。
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