エミリー
集英社文庫
嶽本野ばら
2005年5月25日
集英社
460円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
“この残酷な世界に生み落とされたのは、きっと貴方に出逢う為だったのですよね”。少年と少女の困難で美しい生と性を描いて三島由紀夫賞候補となった表題作はじめ、アートとファッションへの美意識を核に咆哮する三つの愛の物語は、「うっとり読んでいると、破壊力抜群の言葉になぎ倒される」(解説より)。孤高の乙女魂と、永遠の思春期を抱くすべての人に放つ、珠玉の恋愛小説集。
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アートとファッションへの美意識が核の純愛
『レディメイド』 →掌編。美術館に行く私と君。デュシャンが好きな私と、マティスが好きな私で紡がれる、凄く真っ直ぐな純愛。 →謎めいた男性と彼に恋してしまった女性とのお話。 『コルセット』 →自信がもてない病院の窓口受付の女性と厭世的で自殺まで考えている患者の関係。一緒に死のうとして… →美術館の被服、KEITAマルヤマの服で繋がる純愛。可愛いなどど真っ直ぐ言える純愛にときめきました。 →共通点があまりない固有名詞の会話も好き。音楽など。 『エミリー』 →ロリータの女の子と男性しか好きになれない男の子のお話。 →貴方に想うこの感情は、きっと素晴らしい芸術作品や素晴らしい御洋服に出逢い恋焦がれてしまう感情と等しい。 手が届かなくても、どうしたって手を伸ばそうとしてしまう、美しい世界に魅了される。 →うっとり読んでいると、破壊力抜群の言葉になぎ倒される(解説綿矢りさより) →疎外感や孤独感といった心の痛みを知るふたりがひかれあう。 →エミリーテンプルキュートのお洋服。 →ラフォーレ原宿前のオブジェの下で隠れるように座り続ける。
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