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ザ・バット
神話の殺人
集英社文庫
ジョー・ネスボ / 戸田裕之
2014年8月21日
集英社
1,100円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
オーストラリアで働くノルウェー人女性が死体で見つかり、オスロ警察の刑事ハリーは捜査協力のため、単身シドニーに赴く。ハリーも加わった捜査班の前に次第に浮かび上がる、隠れていた一連のレイプ殺人。犯人の目星は二転三転し、捜査班は出し抜かれては後手を踏む。さらに、封じ込めていた自身の過去がハリーを苛みはじめる…。「ガラスの鍵」賞受賞に輝く驚異のデビュー作、登場。
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toruo
(無題)
注目の北欧ミステリ、その中でも人気のあるノルウェーのシリーズもの。縁がなくて手にとったことが無かったのでまずはデビュー作を手にとってみました。主人公はトラウマを抱えたノルウェーの刑事。オーストラリアで殺されたノルウェー女性の捜査協力のためにシドニーに派遣されて来た、という設定なので舞台は本国ではない。組んだ相手が先住民の警官で一見関係のない先住民の神話などを語って聞かせのだがそれがストーリーに彩を与えている。一見ごく普通のレイプ殺人に見えた事件が実は連続殺人であることに気づいた主人公達が捜査を続けていくのだが、という話。これはいくら何でもおかしいだろ、という箇所もあってミステリとしては疑問符をつけざるを得ないところもいくつかあるのだけど細部の描写や前述の神話やエピソードの取り入れ方が上手く、印象深いラストと相まって全体としてはなかなかの作品となっている。シリーズを追っていきたいと思う。
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