にじいろガーデン
小川糸
2014年10月31日
集英社
1,540円(税込)
小説・エッセイ
別居中の夫との関係に苦しんでいた泉は、両親との関係に悩み、命を絶とうとしていた千代子と出会う。戸惑いながらも、お互いをかけがえのない存在だと気づいたふたりは、泉の一人息子・草介を連れて、星がきれいな山里「マチュピチュ村」へと駆け落ち。新しい生活が始まるー。特別なようでいてどこにでもいる、温かな家族の物語。
みんなの評価(30)
starstarstar読みたい
16
未読
3
読書中
5
既読
149
未指定
81
書店員レビュー(0)書店員レビュー一覧
みんなのレビュー (3)
(無題)
小川糸の作品にしては、随分と直裁的な性の表現が目立つなぁ、珍しいなぁ、と思っていたが、レズのカップルをモチーフに家族を描いた作品と知るにつけ、それももっともだと一人合点した次第だ。 泉と千代子のカップルである。泉は平凡な生活に何の疑問も持たずに生きてきた。普通に結婚をして7歳になる草介を設けた35歳。しかし、どうにも夫との間が上手くいかず、現在は別居中である。泉はこれまで自分がレズビアンである自覚は全くかった。19歳の千代子は自らの性的傾向に悩み両親にカミングアウトしていた。医師である父親は「恥知らず」の一言で片付け、千代子を元々いなかったかのように扱った。絶望の淵に立った千代子と泉が出会い、お互いをかけがえのない存在だと気づいた。二人は泉の一人息子・草介を連れて、星がきれいな山里「マチュピチュ村」へと駆け落ちしたのだった。そして千代子の妊娠が明らかになり、新たな家族・宝を加えての新生活が始まった。ここまでが第1章「駆け落ち」のあらすじである。 そして第2章は千代子の視点から物語が展開していく。駆け落ちした新天地でゲストハウスを経営するのであった。第3章は草太の視点、4章は宝の視点である。3章4章は涙無くして読むことはできない。血によらない、あるいは夫婦によらない家族が織りなす日常がこれほどまでに幸せに満ちたものであるならば、そんな家族を選択する権利は誰にでもあるはずだ。人は何のために生きるのか。それは幸せを求めてだから、幸せであれば多数派に迎合することは何もない。
全部を表示ー部を表示いいね0件
close
ログイン
Readeeのメインアカウントで
ログインしてください
Readeeへの新規登録は
アプリからお願いします
- Webからの新規登録はできません。
- Facebook、Twitterでのログイ
ンは準備中で、現在ご利用できませ
ん。
X
LINE
楽天ブックスサイト
楽天ブックスアプリ
Readeeユーザー
泣きました。
人と人の関係とは、優しさとは、思いやりとは、考えさせられました。レインボーの意味が自然と心に深く入ってきています。家族四人それぞれの立場での眺めが素敵です。
全部を表示いいね0件