聖玻璃の山〔小学館文庫〕

夢枕 獏

2008年7月9日

小学館

722円(税込)

人文・思想・社会 / 文庫

若い頃から、著者がいく度となく足を踏み入れたネパールとチベット。そこは、「動物も、人間も、虫も、花も、神々も、仏も、ヒマラヤの山々も、皆、同じこの地上でごった煮になっている。みごとなまでの曼荼羅」であった。その地で撮り貯めた写真を、『般若心経』の概念、思想のもとにまとめあげたものが、本書である。第三章では、『般若心経』は戯曲として書かれたものではないかと捉え、戯曲化された台本として提示している。その中では、ト書きというべき部分に宮沢賢治が登場して、彼の詩句からとられた言葉の数々を語るという、独創的な構成になっている。

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