鍵のかかる部屋

新潮文庫 みー3-28 新潮文庫

三島 由紀夫

2003年9月30日

新潮社

737円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

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Readeeユーザー

(無題)

-- 2020年07月18日

蘭陵王のみ読了。 Sという青年。 烏帽子狩衣の似合いそうな京都の大学から来た青年、龍笛、 女性との笛での逢引、長岡の寺....と来るとこれは在原業平ではないか。 在原業平を意識して書いたことは間違いないように思う。 みやび><政治><行動><制服><肉体>三島の囚われていたものたち。 人の感想を読んでみた。 「あなたと私の敵が違うなら戦わない」という青年の台詞が三島の敵にもなり得る、当世風でシニカルであるとのことである。 敵か味方か。楯の会には脱退者(裏切り者)もいたらしい。 私は全く違う風に読んでいた。 雅、王朝。貴族的な叙情。 その蒼々たる笛の音の心情の深みを突き抜けた先にはさらに深い透明で幽暗な堺が私たちの世界を鷲掴みにする.. とある。この死に通じる美しき迷宮に立ち入りずぶずぶになるともう抜けられないということなのではないかと思った。 この青年の台詞は、我々は表向きは武官(楯の会)でありながらも、どこまでもこの澄み渡る王朝の貴族的な美しさに対し貴方が絶対的な味方である限り私もどこまでも貴方の味方であります、、という意味なのではないだろうか。 危険な香りでいっぱいの小説であり、三島がこの世界(深い透明で幽暗な)に行き果つることになったのは一体、何故なのかと考えた時に余程の卑屈な屈折や心の瑕疵が来し方にあったとしか私には思えない..。 そこでこういった思想に身も心も虜に、鷲掴みにされてしまったのではないだろうかなどと思ったりする。

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