さがしもの

新潮文庫 新潮文庫

角田 光代

2008年11月30日

新潮社

605円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」、病床のおばあちゃんに頼まれた一冊を求め奔走した少女の日を描く「さがしもの」。初めて売った古本と思わぬ再会を果たす「旅する本」。持ち主不明の詩集に挟まれた別れの言葉「手紙」など九つの本の物語。無限に広がる書物の宇宙で偶然出会ったことばの魔法はあなたの人生も動かし始める。

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書店員レビュー(1)
書店員レビュー一覧

くまがい ゆか

書店員@七五書店

この本が、世界に存在することに

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4.5
0
2020年01月17日

みんなのレビュー (3)

Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年08月15日

本にまつわる短編集。一編目の「旅する本」が由依の教科書に載っていたらしく、借りてきてたので私もついでに読んだ。 恋愛と絡めたお話が多かった。 ある女の人が、本の趣味が同じ人と付き合ったものの、結局別れることとなり、本棚を整理しながら思い出を振り返っていく話にはいろいろ考えさせられた。ある時期に特定の音楽ばかりを聞いていると思い出と結びついてしまって嫌になることはよくあるのだけれど、本もそういうことあるんだなと。まあ確かに「これはこの時期に読んだ」って強烈に覚えている本いくつかあるもんな…獣の奏者とか。本好きと付き合うのも考えものだな。 最後に載っていたあとがきエッセイ「交際履歴」がとても良かった。 本と人との関わりかたの多様性について、私が常々考えていることがうまくまとめられていて、深く頷いてしまった。 良すぎて抜き書きしにくい、、買おうかなあ 一部抜粋。 (略) スポーツをする。ゲームをする。レストランでおいしいものを食べる。温泉に入る。そういうことと、本を読むということは、あまりかわりがないように私には思われる。スポーツしなくても、ゲームしなくても、おいしいもの食べなくても、温泉に入らなくても、ぜんぜん問題なく生きていけるが、けれどそこに何かべつのことを求めて、それらのことを人はする。そのなかに、本を読むという行為も含まれている。そうして、本を読むのは、そのような行為のなかで、もっとも特殊に個人的であると、私は思っている。そう、だれかと一対一で交際をするほどに。 (略) 本の一番のおもしろさというのは、その作品世界に入る、それに尽きると私は思っている。一回本の世界にひっぱりこまれる興奮を感じてしまった人間は、一生本を読み続けると思う。そうして私は、そのもっとも原始的な喜びを、保育園ですでに獲得していた。 (略) (星の王子さまを小学2年で読んでつまらないと感じたが、9年度に偶然もう一度読んだら面白かったという話) 以来、私はおもしろいと思えない本を読んでも、「つまらない」と決めつけないようになった。これはやっぱり人とおんなじだ。百人いれば、百の個性があり、百通りの顔がある。つまらない人なんかいない。残念ながら相性の合わない人はいるし、外見の好みもあるが、それは相手が解決すべき問題ではなくて、こちら側の抱えるべき問題だ。つまらない本は中身がつまらないのではなくて、相性が悪いか、こちらの狭小な好みに外れるか、どちらかなだけだ。そうして時間がたってみれば、合わないと思っていた相手と、ひょんなことからものすごく近しくなる場合もあるし、こちらの好みががらりと変わることもある。つまらない、と片づけてしまうのは、(書いた人間にではなく)書かれ、すでに存在している本に対して、失礼である。 (略) 今では私は、話に追いつくために、純粋な知識のために本を読むようなことはしない。十五年かけてわかったのだ。世のなかには私の五百倍、千倍の本を読んでいる人がいて、そういう人に追いつこうとしても無駄である、そんな追いかけっこをするくらいなら、知識なんかなくたっていい、私を呼ぶ本を一冊ずつ読んでいったほうがいい。 (略) あんまりおもしろい本に出会ってしまうと、読みながら私はよく考える。もしこの本が世界に存在しなかったら、いったいどうしていただろう。世界はなんにも変わっちゃいないだろうが、けれど、この本がなかったら、その本に出会えなかったら、確実に、私の見る世界には一色足りないまんまだろう。だからこの本があってよかった。助かった。友達のいない、みんなのできることのできない、未発達のちいさな子どものように、そう思うのだ。 (了)

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あおたん

本との出会い

starstarstar 3.0 2021年02月18日

このレビューはネタバレ要素を含みます全て見る

みゃ~

本って素晴らしい

starstarstar
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3.3 2020年11月01日

本にまつわる話をいくつか載せてある短編集。本がなければ生きていけない訳じゃない。でも本を通して自分の考えや自分の世界、周りとの関係性まで変わってくることもある。同じ本でも人によって感じかたも違うし、時間がたってから読むと理解の仕方も変わってくる。 前に読んだ本を読み返したくなったし、もっと本が読みたいってなる一冊でした。

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