風の万里 黎明の空(上) 十二国記
新潮文庫 新潮文庫
小野 不由美
2013年3月28日
新潮社
737円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
人は、自分の悲しみのために涙する。陽子は、慶国の玉座に就きながらも役割を果たせず、女王ゆえ信頼を得られぬ己に苦悩していた。祥瓊は、芳国国王である父が簒奪者に殺され、平穏な暮らしを失くし哭いていた。そして鈴は、蓬莱から辿り着いた才国で、苦行を強いられ泣いていた。それぞれの苦難を負う少女たちは、葛藤と嫉妬と羨望を抱きながらも幸福を信じて歩き出すのだがー。
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ぱうあたん
自分自身に問い掛けながら読み進める
今作は慶国の王・陽子が主役となる。ただ、それだけではなく2つの国に居る境遇の異なる2人の女性も準主役となって3人の視点で物語は進んでいく。 現代において本作のストーリーは特異なものではないだろう。ただ人間の内面、醜さ、美しさをこれでもかと著者の筆力によって叩きつけられる。 準主役の2人に同情してしまうシーンもある。周りの人間が不親切だとなじりたくなったことも一度や二度ではない。ただ、周りのキャラクターによって自分が捉えている事象がある一面にしか過ぎないことを理解させられる。 最近、周囲に対して不平不満を愚痴ることが増えた。ただ、本当に周囲だけが悪いのだろうか。きっとそんなことは無いのだろう。自分自身全く落ち度がないことはありえない。高校生の頃読んだ本書を再読して、当時の自分に胸を張って今の自分の考えを述べることは出来ないと思う。せめて自分に対しては胸を張れるよう生きていきたい。そんな思いを抱かせてくれる作品でした。 下巻も続けて読みすっきりしたいと思います。
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