夏の庭
THE FRIENDS
新潮文庫 ゆー6-1 新潮文庫
湯本 香樹実
2001年5月31日
新潮社
605円(税込)
絵本・児童書・図鑑 / 小説・エッセイ / 文庫
町外れに暮らすひとりの老人をぼくらは「観察」し始めた。生ける屍のような老人が死ぬ瞬間をこの目で見るために。夏休みを迎え、ぼくらの好奇心は日ごと高まるけれど、不思議と老人は元気になっていくようだー。いつしか少年たちの「観察」は、老人との深い交流へと姿を変え始めていたのだが…。喪われ逝くものと、決して失われぬものとに触れた少年たちを描く清新な物語。
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少年たちの、おじいちゃんとの友情と、生きること、死ぬことを上手に描いた秀作。
第26回日本児童文学者協会新人賞を受賞した本作は、少年たちの、おじいちゃんとの友情と、生きること、死ぬことを上手に描いた秀作。児童文学として最高だし、大人が読んでも十分楽しめ諭される良作である。 もともと、この作品は三國連太郎が出演していた映画版を先に見ていた。その作品がとてもよい映画で、作品名を覚えていたのだ。改めて調べると、監督が相米慎二。ある種の「家族」を描き出す手腕、さすがである。しかしこの作品はDVDで発売されていない。残念でならないよ、マジで。 小さい頃、絶対に湧く疑問。それは赤ちゃんがどこからkじゃなかった、人が死んだらどうなるのか、という疑問である。例にもれず、3人の少年もその答えを知りたくなるのである。そこで、近所の廃屋のような家でひとり暮らすおじいさんの「死の瞬間」を見ようと監視を始める。 大人になると、この種の疑問は、なんとなく消えてしまうが、解消されるわけではないのだよなぁ。なんというか、考えても答えがないから、考えることをやめちゃってるだけなのかもしれないなぁ。いつか、自分の子供とかに、この種の疑問をぶつけられたとき、はぐらかすんじゃなく、ちゃんと対話できる大人になりたいものである。
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少年たちの夏の好奇心
中学のときに初めて買ってもらった文庫本。 なかなか捨てられずにいて久々に読み返してみたら、 感動しました。 死について興味を持った小6の男の子3人組の夏の好奇心。 最初は好奇心で始まったおじいさんとの交流も最初はぎくしゃくしたものだったけど、気づけば前からの友達みたいな関係に変わっていくのがいいなと思いましたし、素敵だなと思いました。 おじいさんが亡くなった後の木山の行動も感動しました。 「あの世に知り合いがいる」 この言葉はすごく深いなと思いました。 みんな死は怖いもの。 でも知り合いがいるから自分の寿命を全うしても怖くないってすごくいい言葉だなと思いました。
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