脳には妙なクセがある

新潮文庫

池谷 裕二

2018年1月27日

新潮社

825円(税込)

美容・暮らし・健康・料理 / 文庫 / 医学・薬学・看護学・歯科学

コミュニケーション最強の武器となる笑顔は、“楽しい”を表すのではなく、笑顔を作ると楽しくなるという逆因果。脳は身体行動に感情を後づけしているのだ。姿勢を正せば自信が持てるのもその一例。背筋を伸ばして書いた内容のほうが、背中を丸めて書いたものよりも確信度が高いというー。とても人間的な脳の本性の「クセ」を理解し、快適に生きるため、気鋭の脳研究者が解説する最新知見!

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Readeeユーザー

興味深い

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3.8 2021年10月03日

身近な話題で、なるほどと思うことも多く、面白い。

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Readeeユーザー

(無題)

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3.8 2018年06月23日

かつて「脳トレbook」なるものが流行り、頭脳の機能強化に夢中になったことがあった。私など「そんなことで頭が良くなったり、低下した脳トレ機能を取り戻すことができるはずがない」と見向きもしなかった。この種のものがもてはやされたのは何故であったか。それらの本にドリルを実際に行うと、脳のある部分が活性化する、との知見による。これは事実である。しかし、低下した機能を回復したり機能強化するには、活性化しただけでは不足である。成長したり、変化して、始めて脳トレの効果があったと言えるからだ。一見科学的で説得力に富んだ物事が、一皮むけばマヤカシ以外の何者でもない事はままある。あれ、まてよ。ちょっとおかしくないかな。と立ち止まって真実を解き明かす著者の科学者的手法は好ましい。 さて、本書の内容は書名が全てを表している。つまり脳科学者である著者が、脳について普段私たちが当然の事として見過ごしている事柄にスポットを当てて、脳のメカニズムを明らかにするエッセイ集である。例えば、私たちは脳を他の身体器官に比べて上位のものと考えていないだろうか。それは、脳によって高度な精神活動や情緒、あるいは多彩な心の働きが生み出されるからである。ところが脳は元々五感などの身体感覚情報が集約され、その情報に基づいて身体各部へ運動情報を発信する情報処理器官に過ぎなかった事を思い起こせば、事は断然単純さを増す。 ここで幽体離脱を考えてみよう。臨死体験による幽体離脱は経験者によってしばしば語られるところである。臨死体験の発生は稀有な事であり、その神秘性と相まって語る人の数が多ければ、信憑性が高まるところとなる。ところがである。脳のある部分を刺激すれば誰でもが、辛い思いをすることなく幽体離脱を経験できると聞けば、思わず「うっ!」となってしまう。神や聖者との邂逅や宗教体験も同様となれば、ますます脳は不思議だとの思いを増すのみである。

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