本所深川ふしぎ草紙

新潮文庫 みー22-5 新潮文庫

宮部 みゆき

2012年3月31日

新潮社

737円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

近江屋藤兵衛が殺された。下手人は藤兵衛と折り合いの悪かった娘のお美津だという噂が流れたが…。幼い頃お美津に受けた恩義を忘れず、ほのかな思いを抱き続けた職人がことの真相を探る「片葉の芦」。お嬢さんの恋愛成就の願掛けに丑三つ参りを命ぜられた奉公人の娘おりんの出会った怪異の顛末「送り提灯」など深川七不思議を題材に下町人情の世界を描く7編。宮部ワールド時代小説篇。

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みんなのレビュー (3)

ケムケム

人情時代小説  でも、ピリッと辛い部分もあり

starstarstarstar 4.0 2022年01月03日

 本所七不思議というものがあるそうな。錦糸町駅前の人形焼屋の包み紙に書いてあるそうだ。それをモチーフに、7つの短編が収められているのがこの本だ。  「初ものがたり」に出てくる「回向院の茂七」が登場!  いずれも人情話。しかし、人間の浅ましさ、ズルさ、苦しみが描かれており、ピリッとした辛さも残る。大人向けの作品。ブラボー!

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstar 3.0 2021年11月20日

 時代物で宮部みゆき初読。深川七不思議を題材とした人情もの。  一つ一つの短編は独立しており、共通点は場所が深川というだけで緊密な繋がりがあるわけではなく、全ての話に出てくるのは回向院の親分こと、岡っ引きの茂七くらい。最後に種明かし的なことが語られる点は若干ミステリを匂わせるが、ロジックではなくあくまで人物の心情中心なのがいい。語り口もやわらかい。  さらっと描写されているけれど、匂いとか手触りを感じるくらい江戸について詳しく調べあげられているように思う。  親分が主人公の長編、『初ものがたり』も読んでみたくなった。

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あめさと

(無題)

starstarstar 3.0 2021年07月10日

 時代物で宮部みゆき初読。深川七不思議を題材とした人情もの。  一つ一つの短編は独立しており、共通点は場所が深川というだけで緊密な繋がりがあるわけではなく、全ての話に出てくるのは回向院の親分こと、岡っ引きの茂七くらい。最後に種明かし的なことが語られる点は若干ミステリを匂わせるが、ロジックではなくあくまで人物の心情中心なのがいい。語り口もやわらかい。  さらっと描写されているけれど、匂いとか手触りを感じるくらい江戸について詳しく調べあげられているように思う。  親分が主人公の長編、『初ものがたり』も読んでみたくなった。

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