車輪の下
新潮文庫 ヘー1-3 新潮文庫
ヘルマン・ヘッセ / 高橋 健二
1991年5月31日
新潮社
440円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
ひたむきな自然児であるだけに傷つきやすい少年ハンスは、周囲の人々の期待にこたえようとひたすら勉強にうちこみ、神学校の入学試験に通った。だが、そこでの生活は少年の心を踏みにじる規則ずくめなものだった。少年らしい反抗に駆りたてられた彼は、学校を去って見習い工として出なおそうとする…。子どもの心と生活とを自らの文学のふるさととするヘッセの代表的自伝小説である。
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古今東西の本棚
(無題)
ヘッセのシッダールタ が素晴らしかったので、本書も読んでみました。 本書は、ハンス という少年が周囲の期待を背負い選抜されて学校に入学しますが、挫折して郷里に帰り悲しい最期を迎える話です。 落第生という意味で、ライ麦畑でつかまえてのホールデン少年と比べてしまうのですが、アメリカとドイツのお国柄の差でしょうか?ホールデンが楽観的で、ハンスが悲観的な気がします。 ヘッセの文章は、サン=テグジュペリ と並ぶほどに美しいと思いましたが、ハンスには人生をやり直す機会があってほしかったなぁと思ってしまいました。
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