ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー

ブレイディ みかこ

2019年6月21日

新潮社

1,485円(税込)

小説・エッセイ

大人の凝り固まった常識を、子どもたちは軽く飛び越えていく。世界の縮図のような「元・底辺中学校」での日常を描く、落涙必至のノンフィクション。

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書店員レビュー(1)
書店員レビュー一覧

ひさだかおり

書店員@精文館書店中島新町店

(無題)

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2
2020年01月16日

みんなのレビュー (24)

Readeeユーザー

(無題)

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4.5 2021年08月30日

イギリスの子供の成長と文化、政治、差別などなどを切り取ったストーリー。 かなり日本とは違う生活や問題、課題は見受けられるが、日本とは違った視点、成長で進んでるようにも思う。 子供の頃から考えることを学び、自分の意見を持ち、多様性の中で生きていく。 これだけの差があるのであればそれは段々と遅れを取ると思った。 また一つ新たな文化を知ることができてよかった本。

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ななここ

読みやすく理解しやすく面白い。

starstarstarstarstar 5.0 2021年04月25日

イギリスでアイルランド人の旦那さんと息子と暮らしているみかこさん。 時事ネタでもあり、イギリスの教育環境、レイシズムなど普通は読みにくい話がくだけた文章で読みやすかった。 息子とみかこさんが日本に帰っていた時に嫌な思いをした事や、「ハーフ」という言葉は差別に当たることなんかも分かりやすかった。 イギリスにおける世代間ギャップも。 なんでEUから出ちゃったんだろう?と思ってたんですよね。 日本はストレスが多くて大変!って言うけど、多民族になったら空気なんて読めない(ベースとなる文化が違う)から、また別のストレス、地雷があるんだなぁと思いました。 またみかこさんの本読みたいな。

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Readeeユーザー

日本人であることを考えさせられる1冊

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4.3 2020年10月15日

親が子供に常に教えるわけじゃない。子供から教えられることもあると実感する1冊。日本人はやっぱり島国気質があるせいか、人種差別に対する感覚が疎いのかもしれない。この本は、それを考えさせる1冊だった。

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Readeeユーザー

気付かされる

starstarstarstarstar 5.0 2020年04月12日

日本人が普通に使っている「ガイジン」もセンシティブなものだと気付かされる。私たちが日本村から解放されるために、必要ないくつかのものがありますね。

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Readeeユーザー

「両手にトカレフ」と比較して。

starstarstar 3.0 2023年10月26日

この本を読む前に、「両手にトカレフ」を読みました。 私は「両手にトカレフ」の方がおすすめです。 子どもに勧めるにしても、 「トカレフ」の方を勧めると思います。 話題作だったのでするする読めるのかと思いきや、 短いエピソードに分かれているせいか、 意外と読みにくく感じてしまった。 この本の内容を噛み砕いて、ストーリーにしたものが、 「両手にトカレフ」だと考えて良いです。 もっと詳しく現状を知りたい方は、「ぼくはイエロー」かな。 もう少し噛み砕いてくれていたら、子どもにも勧めやすいのですが。。少し大人向きかな〜。

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Tojo Hiroyuki

すてきすぎる

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4.2 2022年02月23日

Readeeユーザー

(無題)

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3.5 2022年02月11日

未来は彼らの中にある。世の中が退行しているとか、世界はひどい方向に向かっていると言うのはたぶん彼らを見くびりすぎている。 息子の成長を感じる本。はじめは難しくて、入りにくいけれど読めば読むほど味わっていけた。FGMのことを初めて知ることができた。 僕はイエローで、ホワイトで、ちょっとグリーン。 そう終わる最後が好き。

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橘薫

目指すべきところ

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4.5 2021年09月22日

言わずと知れたベストセラー。もっと早く読んでおけば良かった、と軽く後悔する。 ご自身の息子さん、学校、近所の方々との交流を通して語られる社会問題とそれを新たな視点で吸収していく息子さんの強さに胸がすく思いです。 考えるべきことを考える。 答えが出ずとも考え続ける。 多様であるからこそ違いを知り、理解しよう、知ろうとする姿。そこに織り交ぜられるブレイディみかこさんの物事を見る確かさ、パートナーさんの明晰さ、息子さんの柔軟さに多くのことに気付かされます。

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あおたん

(無題)

starstarstar 3.0 2021年09月16日

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年08月14日

日本人のブレイディみかこさんは、アイルランド人の夫と、一人息子とともにイギリスのブライトンに住んでいる。その息子との日々を綴ったエッセイ集。もともとは新潮社のPR誌「波」で連載していて、社内で「あれ面白いよね」と評判になったことから単行本にする(そして力を入れて売っていく)ことが決まったらしい。すごい。 この本では、お金持ちの多い小学校であるカトリック校に通っていた息子クンが、ちょっと前まで荒れていた中学校に入学し、いろんな人(人種や考え方の異なる人)がいる環境でたくましく育っていくのをお母さん目線から書いている。 イギリスという国が抱える問題や多様性のあり方について、子どもたちは、頭でっかちな大人ではありえないような新鮮な視点を提供してくれることがある。思ったよりも軽やかに捉えるし、また他の部分では「そんなに深く?」というくらい真剣に考えている。 国が違うこと、またブレイディさんが息子を「対等な人間」として扱っていること、によって、ハッとさせられるようなことがたくさん書いてあるのに全く説教くさくない。くすっと笑えて、多様性についても学べて、自分の世の中での立ち位置について考えるきっかけになる、いい本だなと思った。単純に面白い。 ◯息子さんが学校の授業「シティズンシップ・エデュケーション」のテストで「エンパシーとは何か?」という問題が出たという話をしている場面 p74 「EU離脱や、テロリズムの問題や、世界中で起きているいろんな混乱を僕らが乗り越えていくには、自分とは違う立場の人々や、自分と違う意見を持つ人々の気持ちを想像してみることが大事なんだって。つまり、他人の靴を履いてみること。これからは『エンパシーの時代』、って先生がホワイトボードにでっかく書いたから、これは試験に出るなってピンと来た」 ◯元底辺中学校の古参教員であるミセス・パープルの話 p106 「ミドルクラスの人たちが公営住宅を買って引っ越してくるようになってから、校長は学校の評判を上げることに躍起になっている。おかげで貧しい子どもたちが隅っこに追いやられている気がする。以前よりも、貧しい子たちにとってはつらい状況になっていると思う。貧困って、周囲に似たような人たちがいる貧困よりも、自分だけが貧乏な貧困のほうが本人には苦しい。お腹がすいているとき、他の子たちも同じ境遇だったら口に出して言えるけど、自分だけだったら言えなくなる」 ◯ダニエルがいじめられている件について p196 「僕は、人間は人をいじめるのが好きなんじゃないと思う。……罰するのが好きなんだ」

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年06月20日

Readeeユーザー

(無題)

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4.2 2021年06月13日

英国文化を紹介した文化人として直ぐに思い浮かぶのは、林望やマークス寿子あたりではなかろうか。マークス寿子は英国の男爵夫人であるからなのか、英国礼賛一辺倒であった。それに対して本書は、普通の庶民の生活が赤裸々に綴られているので、とても面白い。 著者のプレイリーみかこは、英国在住のパンクな保育士。夫は野性味あふれる白人のトラック野郎。で生まれた子供が本書の標題となっている「イエローでホワイト」である。この子、上品で そして自分の出自に対する社会の偏見や差別に対してチョットブルーな気分になると言ったところであろうか。ところが本書で取り上げられているのは人種問題に限らない。移民や貧困、さらにはジェンダーと言った現代社会が抱える社会問題を庶民視線で鋭く捉えている。さらには当然の如く階級と言った英国独特のテーマもある。 本書を読んでいて「なるほど」と思わせた一節がある。それは「エンパシー」という言葉である。普通よく使われる「シンパシー」は同情するという意味である。これに対して「エンパシー」は、自分と違う理念や信念をもつ人のことを想像してみる事である。もっと言えば、シンパシーが他人と感情を共有することであるのに対してエンパシーは、他人と自分を同一視することなく、他人の心情をくむ事であるから、これは知性の働きである。社会問題が深刻化する中で、よくよく心しなければならない視点だろう。

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Readeeユーザー

(無題)

-- 2021年04月13日

ななややが小さい頃だったら、深く考え込んでたかも。 もう手遅れ、と思ったら気楽に読めた。笑笑 まだ間に合う知里にオススメしてみた

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えってぃ

中学生、高校生、親御さんに是非読んで欲しい

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4.4 2021年03月04日

格差、ジェンダー、差別など問題とされている色んな事柄が、存在するのはなぜだろうという、著者の息子が一人の人間として感じ考えることが綴られている。イギリス社会を知る参考書でもありながら、社会の課題の捉え方を学ぶ教科書にもなり得る素晴らしい本だと思う。中高生や子どもをもつご両親にも是非読んで欲しい。

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紫陽花

(無題)

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3.7 2020年12月17日

子どものときのような頭の柔らかさ、吸収力をいつのまにか忘れてしまっていることに気づいた。 さすがは課題図書、ストレートに大切なことを教えてくれる、教科書のような本だなと思った。

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Readeeユーザー

子どもの世界に洋の東西差はない

starstarstarstar 4.0 2020年11月03日

親子の成長物語としても、アメリカの子どもたちのリアルな日常記録としても、大変興味深かった。それにしても著者の息子くんのなんと健気なことか。今高校生の娘が同じような悩みを抱えていて、我がことのように感じた。こどもの世界に国境はないようだ。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2020年08月01日

だいすけ

わかりあえなくてもいい

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3.6 2020年05月27日

そして、世界を変える必要もない。 階級間の格差をまざまざと見せつけられ、世間の厳しさをもろに受け止めた少年の成長物語。本当はお互いが少し違うだけで良いのだけれど、彼の住む世界は極端なコントラストで、溝が深くて、その理由に説明がなく、戸惑いも大きい。 でも、少年は平気。だから、このままでいい。世界を変える労力は報われない、と思うのはおじさんの感傷に過ぎないのだけれど、この少年の成長は健やかだから、世界はこのままでいい。

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花藤もも

(無題)

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3.5 2020年05月16日

多様性と他者への思いやり。

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Readeeユーザー

読むべき本

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4.5 2020年05月06日

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Readeeユーザー

多様性が進むなかでどう生きていくか

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4.5 2020年04月26日

さまざまな価値観、人種、貧富の差などがある中で、どのように生きていくのか、考えさせられた。 相手のことを思いやる、相手の立場に立って考える、当たり前だけどなかなかできていない。 子供と一緒に自分も成長していかなければならないと思ったし、子供が同じような状況になったときや、壁にぶつかったとき、自分がフレイディさんのように子供を正しい方向へ導くことができるか。 できるようにならなければならないと思った。

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Readeeユーザー

(無題)

-- 2020年03月20日

ノンフィクションってとっかかりにくいかな?なんてのは、全くない!読みやすい! イギリスで暮らしていく中でさまざまなアイデンティティに関わってく息子さんの話。 息子、すげーしっかりしてんな!私は、同じくアイデンティティの中でぬくぬくして生きてきたから、意識せずに偏見を持ってるだろうし…。 多様性に富んだ人と関わってくことは、無知からの脱却だなほんと。 イギリスは日本より元々気高くて今はミックス化が進んでるからの状況で、毎日直面する現実に真剣に考えてる中学生っていう時期がまたなんとも… 全世代に読んで欲しい本だわ。

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Readeeユーザー

無意識に潜む差別意識

starstarstarstarstar 5.0 2020年01月19日

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yamaura

少年を通して英国を生きる

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4.5 2019年08月22日

タイトル が逸脱(著作権の対価を支払え笑) 少年の目を通した英国の現実。シビアな日常を読みやすい文体で明るくライトに表しており、手軽に英国社会が学べる良作だ 英国も大変なんだなぁ、というのが第一印象。 日本という島国に閉じこもっていると、風習や国民性にウンザリしたり、逆に日本スゴイと感じたり、比較対象が無いからか焦りのような感覚に襲われることがある。 だが英国に住む方達も、自国に誇りを持ちつつ、やるせない階級、貧困、政治といった、内容こそ異なるものの、似たような思いを抱えているようだ。 映画007スカイフォールを思い出した。あの作品も、英国の凋落と復興を主題としていたような。 とは言え、やはり日本より多民族化してる英国。彼らが抱える問題が、世界的にもホットな課題と言えるだろう。日本が進んで問題に飛び込む必要は無いのかもしれないが、何が問題とされており、世界がどんな方向に向かおうとしているのか、これは日本人がもっと注意を向けるべきと感じた。差別は無知から生まれるものだから。

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