残穢
小野 不由美
2012年7月31日
新潮社
1,760円(税込)
小説・エッセイ
怨みを伴う死は「穢れ」となる。穢れは怪異となり、伝染し、拡大する。戦慄の500枚書き下ろし長編ホラー。
本棚に登録&レビュー
みんなの評価(21)
starstarstarstar
読みたい
5
未読
16
読書中
3
既読
136
未指定
101
書店員レビュー(0)書店員レビュー一覧
みんなのレビュー (3)
参考になった順
新しい順
(無題)
starstarstarstar 4.0 2021年07月10日
作者の小野不由美さん自身を彷彿させるホラー小説家の「私」が、読者から送られた手紙の怪談を調査していくうちに、次第にその土地の怪が明らかになっていく、という話。 今世紀から始まり、その土地の来歴を辿るうちに、少しずつ怪異=謎が表れてくる。読み進むにつれ時代を遡っていくことになるのだが、取材のような淡々としたスタイルにもかかわらず、どこかじわじわと身に迫るような、浸触するような恐怖がある。 謎が徐々に小出しに明らかになるという点において、ミステリーとホラーには通底するところがあると思う。「私」の枠物語のほうでも次第に怪異に呑まれていく作りも大変おもしろい。もしかしたら、これがこの『残穢』という物語を読む読者へも波及して、というメタフィクション的な展開があるのではないかと勝手に予想していたのですが、そこまでは至らず、謎は謎のまま曖昧にぼかされて終わってしまったのが、残念といえば残念。
全部を表示ー部を表示いいね0件
登録しました。
close
ログイン
Readeeのメインアカウントで
ログインしてください
Readeeへの新規登録は
アプリからお願いします
- Webからの新規登録はできません。
- Facebook、Twitterでのログイ
ンは準備中で、現在ご利用できませ
ん。
シェア
X
LINE
リンク
楽天ブックスサイト
楽天ブックスアプリ
© Rakuten Group, Inc.
キーワードは1文字以上で検索してください
Readeeユーザー
(無題)
作者の小野不由美さん自身を彷彿させるホラー小説家の「私」が、読者から送られた手紙の怪談を調査していくうちに、次第にその土地の怪が明らかになっていく、という話。 今世紀から始まり、その土地の来歴を辿るうちに、少しずつ怪異=謎が表れてくる。読み進むにつれ時代を遡っていくことになるのだが、取材のような淡々としたスタイルにもかかわらず、どこかじわじわと身に迫るような、浸触するような恐怖がある。 謎が徐々に小出しに明らかになるという点において、ミステリーとホラーには通底するところがあると思う。「私」の枠物語のほうでも次第に怪異に呑まれていく作りも大変おもしろい。もしかしたら、これがこの『残穢』という物語を読む読者へも波及して、というメタフィクション的な展開があるのではないかと勝手に予想していたのですが、そこまでは至らず、謎は謎のまま曖昧にぼかされて終わってしまったのが、残念といえば残念。
全部を表示いいね0件