残穢

小野 不由美

2012年7月31日

新潮社

1,760円(税込)

小説・エッセイ

怨みを伴う死は「穢れ」となる。穢れは怪異となり、伝染し、拡大する。戦慄の500枚書き下ろし長編ホラー。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年11月20日

 作者の小野不由美さん自身を彷彿させるホラー小説家の「私」が、読者から送られた手紙の怪談を調査していくうちに、次第にその土地の怪が明らかになっていく、という話。  今世紀から始まり、その土地の来歴を辿るうちに、少しずつ怪異=謎が表れてくる。読み進むにつれ時代を遡っていくことになるのだが、取材のような淡々としたスタイルにもかかわらず、どこかじわじわと身に迫るような、浸触するような恐怖がある。  謎が徐々に小出しに明らかになるという点において、ミステリーとホラーには通底するところがあると思う。「私」の枠物語のほうでも次第に怪異に呑まれていく作りも大変おもしろい。もしかしたら、これがこの『残穢』という物語を読む読者へも波及して、というメタフィクション的な展開があるのではないかと勝手に予想していたのですが、そこまでは至らず、謎は謎のまま曖昧にぼかされて終わってしまったのが、残念といえば残念。

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あめさと

(無題)

starstarstarstar 4.0 2021年07月10日

 作者の小野不由美さん自身を彷彿させるホラー小説家の「私」が、読者から送られた手紙の怪談を調査していくうちに、次第にその土地の怪が明らかになっていく、という話。  今世紀から始まり、その土地の来歴を辿るうちに、少しずつ怪異=謎が表れてくる。読み進むにつれ時代を遡っていくことになるのだが、取材のような淡々としたスタイルにもかかわらず、どこかじわじわと身に迫るような、浸触するような恐怖がある。  謎が徐々に小出しに明らかになるという点において、ミステリーとホラーには通底するところがあると思う。「私」の枠物語のほうでも次第に怪異に呑まれていく作りも大変おもしろい。もしかしたら、これがこの『残穢』という物語を読む読者へも波及して、というメタフィクション的な展開があるのではないかと勝手に予想していたのですが、そこまでは至らず、謎は謎のまま曖昧にぼかされて終わってしまったのが、残念といえば残念。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstar 3.0 2019年04月05日

とんでもなく怖い、 というキーワードに引っかかって借りました。 聞いたことがある実際の事件が出てくるし、 そう考えると辻褄があうよね、あれ、ちょっとこれは実話なんじゃないかって思えてしまうくらい 洒落にならないくらい怖い話。 現実逃避の快楽として本を読んでいる私には、 これは現実逃避として楽しめない系だわ、と思いました。 怖がりさんや霊感の強い人は読まないほうがいいかもしれません。 わからないけどね。

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