コンゴ・ジャーニー(上)

レドモンド・オハンロン / 土屋政雄

2008年4月30日

新潮社

2,530円(税込)

人文・思想・社会

赤道直下、コンゴ奥地の湖に、幻の恐竜モケレ・ムベンベを探して。ピグミーの言い伝えに誘われて、英国人旅行記作家が全財産をなげうつ旅に出た。とんでもなく面白いアフリカ探検記。

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長江貴士

書店員

レドモンド・オハンロン「コンゴ・ジャーニー」

--
0
2019年12月14日

みんなのレビュー (1)

toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

あのカズオ・イシグロが大絶賛している、ということをどこかで見かけて手にとってみた作品。タイトルそのままイギリスの紀行作家というか冒険作家がアフリカはコンゴの奥地にある湖まで旅した旅行記。さすがイギリス人というか凄まじくひねくれた内容。そもそも作者の目的がコンゴ奥地にある湖で目撃情報があるという恐竜モケレ・ムベンベを見つけたい(そして儲けたいと)いうことだし、旅行記そのものもリアルというかこれを読んで自分もこういう旅をしてみたいという人は恐らく精神的に病んでいるであろうと思われる内容。賄賂をすぐに要求してくる政府の役人、害虫だらけで危険だらけの旅に呪術を真面目に信じている人々に振り回される日々。冒険に同行してくれることになった政府の役人兼学者とその親族も一癖も二癖もある連中で旅の途中で会う人々もどこかおかしな人がほとんど。そもそも原題は「No Mercy」だし。しかしそれだけならあの大作家が絶賛するわけもなく…めちゃくちゃな旅の記録ではあるのだけど全く美化されていない内容の中に深く考えさせられる記述がちらほらと出現し飽きさせない。旅に同行したアフリカの学者が思いの丈を吐き出すシーンなどは壮絶ですらある。そして無事、旅を終えて出国しましためでたしめでたし、とは全く異なるラストには驚かされた。長さもさることながら内容もヘヴィなので力のある時に読まれることを勧めます。すごい作品。面白かった。

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