人間の経済

新潮新書

宇沢 弘文

2017年4月15日

新潮社

836円(税込)

ビジネス・経済・就職 / 新書

富を求めるのは、道を聞くためーそれが、経済学者として終生変わらない姿勢だった。「自由」と「利益」を求めて暴走する市場原理主義の歴史的背景をひもとき、人間社会の営みに不可欠な医療や教育から、都市と農村、自然環境にいたるまで、「社会的共通資本」をめぐって縦横に語る。人間と経済のあるべき関係を追求し続けた経済思想の巨人が、自らの軌跡とともに語った、未来へのラスト・メッセージ。

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toruo

(無題)

-- 2022年05月12日

この人が奨めるのだから間違いなかろう、ということで経済は苦手なのだが手に取ってみた。東京大学から36歳でシカゴ大学の経済学部教授になりベトナム戦争への反発もあって東京大学の教授に転じられて長く経済学の第一線で活動されてこられた方で風貌も特異なことから自分には理解できない難解なことを話される方、という決めつけをしておりこれまで触れたことがなかったのだがここまで分かりやすい話をされる方だとは思ってもみなかった。元々は数学者になるはずがより社会の問題に関わりたいという意向で経済学に転じられたという経歴らしく、公害問題や環境問題に対し具体的な関与をされて来られたところも素晴らしい。「富を求めるのは、道を開くため」というのが経済学者としての基本的な姿勢とのことで同じシカゴ大学の経済学者フリードマンをはじめとする市場原理主義とは一線を画す考えを提唱、実戦されようとして来られたようで本作品でもいくつかの印象深いエピソードが紹介されている。いわばSDGsのような言葉ができる前からそのような考えを提唱されてきたわけで不学を恥じたので著作をいくつか読ませてもらいたいと思いました。お酒が好きでアドバイスを求められたローマ法王に対して酒の勢いもあって説教をしてしまったなど人間臭いエピソードも魅力的。面白かった。これはおすすめです。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstar 3.0 2020年10月25日

社会的共通資本 著者は農業に対する思い入れが非常に強い

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstar 3.0 2019年05月25日

社会的共通資本 著者は農業に対する思い入れが非常に強い

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