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書痴夢
全七巻分のレビューです
傑作でした! 最初はゲテモノイロモノ、出落ちの話なのかと思い読み始めたんですが、思わず一気読みするほどの面白さ。 ここだと評価低いみたいだけど、これは超オモロイ。 別のところのレビューで、支離滅裂気味みたいなのも読んだのですが、無茶苦茶一環したストーリーがあり、かなりきっちり伏線張って回収します。 中身としてはハードSF(ハードSFってそんな読まないから的外れかもしれないが)、かつ、ゴリゴリのミリタリー漫画、かつ、人知を超える存在が現れたときの人間の実存とはみたいな哲学臭もある複合体。 人間の知性を超えた存在が異次元を切り開き、結果として異次元移民と地球との間で戦争が起きた世界。 でも、戦ってるのは女子高生(の形をした巨大ロボット、乗ってるのはおっさん、別に女性でも良いはずだけど、乗ってるのおっさんだけだな?、倒錯ってことなんだろうな)で、結局はサイズ大きくしたただの歩兵の殺し合いにすぎない(通常兵器が効かないから、この女子高生ロボ同士で殺し合う)。 主人公の行動理由が結構シンプルなので分かり易いし、最後まで支離滅裂になることもなく上手く終わったところ自体後凄い。 かなり唯物論的な見方をしておきながら、やはり預言者の扱いが、人知を超えたと言う意味で神に近いが、それに逆らっていく感じもたまらない。ドストエフスキーか? ただ、今考えると、何故預言者は(直接的にではないにしても、手に渡ることは予見される)女子攻兵をEZOに渡して戦争を拡大させたのか?政府の失策?とかは思うけれど、なんか余り気にならない。 とりあえず凄い傑作でした。
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