キメラ
満洲国の肖像
中公新書
山室信一
1993年7月31日
中央公論新社
924円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
1932年3月、中国東北地方に忽然と出現し、わずか13年5カ月後に姿を消した国家、満洲国。今日なおその影を色濃く残す満洲国とは何だったのか。在満蒙各民族の楽土を目指すユートピアか、国民なき兵営国家なのか。本書は、満洲国の肖像をギリシア神話の怪獣キメラに譬えることによって、建国の背景、国家理念、統治機構の特色を明らかにし、そこに凝縮して現われた近代日本の国家観、民族観、そしてアジア観を問い直す試みである。
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