秋田蘭画の近代
小田野直武「不忍池図」を読む
今橋理子
2009年4月30日
東京大学出版会
7,150円(税込)
ホビー・スポーツ・美術
日本在来の画材を使って、果敢に洋画を描こうとした秋田蘭画派・小田野直武。洋画法を平賀源内に学び、『解体新書』の挿図を担当した画家は、一体誰のために、何を意図してこの画を描いたのか。静寂な風景画に見えるこの一枚のなかには、中国美人画の文学的言説から、同時代の江戸風俗、鑑賞の遊びまでが隠されていたー近代を先取り、近代になってこそ再発見された絵画思考を甦らせる。著者四半世紀の研究にもとづく大作。
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