ブラックサマーの殺人

楽しみにしていたポーとブラッドショーの続編。今度は以前捕まえた殺人事件の被害者が生きていたという話。殺人犯も嫌な奴らしいがDNA鑑定で証明されており、もはや冤罪も確定としか思えない苦しい立ち上がり。この時点では勝ち目はなさそうにしか見えない。 　ただ、被害者とされた娘は6年間監禁されていたというがすぐに行く方をくらますなど不自然な点も多い。親子で12年間を犠牲にする理由は？単に三ツ星を守るなどでなければいいが。 　状況は変化し、どうやら娘は別人でやっぱり殺されていたらしい。最大の要点は血液でのDNAとなるが、これはどう考えても覆せない。　　 　娘とされた他人の素性など徐々に明らかにはなっていくが、殺人犯の罠は容赦なくポーに逮捕状が出される。この段階でも血液の謎は解き明かされず、ポーはトリュフの捜査をしている。もう間に合わないかも。そこから先のポーの推理はやや飛躍した感もあるが目は話せない。　　 　最後は全て解決し、しかもハッピーエンドで読後感もいい。評価は高いが減点ポイントは血液の処置にやはり無理があること、監察医の協力が不自然であること、最後の最後がちょっと強迫ぽいことなどだろうか。素直に次回作も楽しみ。フリン、ブラッドショーだけでなくディグも登場してくれると嬉しい。

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