ライオンのクリスチャン
都会育ちのライオンとアフリカで再会するまで
アンソニー・バーク / ジョン・レンダル
2009年12月31日
早川書房
1,540円(税込)
小説・エッセイ / 人文・思想・社会
だれもがファッションに夢中だった1970年代はじめ、気ままな若い旅行者だった僕らは、ロンドンの百貨店で売られていた一頭の子ライオンに心を奪われる。ライオンを買い取ってクリスチャンと名付け、おしゃれな街区のアンティーク家具店に間借りし、僕らの楽しい共同生活は始まった。クリスチャンは気立ても頭も良く、毎日新しいことを覚え、遊ぶことが大好きだった。街の人気者になり、テレビに出たり、有名人が会いに来たり、夢のような日々。でも、そんなときも僕らは、いつかは彼と別れなければならないことを知っていたー。現地で野生生活に慣れる訓練を積み、クリスチャンはアフリカの荒野に帰っていった。自然は過酷だが、そこが彼の居場所なのだ。一年後、僕らは群れのボスになっているというクリスチャンに会いに行くことになった。名前を呼ぶと、倍にも大きくなったクリスチャンが岩陰から現れ、走り寄り、そして抱きついてきた!もちろん、彼は僕らを覚えていたのだ。2008年、この再会の場面は、40年近い歳月を経て、YouTubeを通じて世界中に知れわたり、何百万人もの人々を感動させることになった。それは予想外で驚くべきことだが、僕らの友情が永遠だってことは、ずっとわかっていたことなんだ。
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