たまさか人形堂それから

津原 泰水

2013年5月24日

文藝春秋

1,595円(税込)

小説・エッセイ

OLをリストラされたことをきっかけに、祖父母から譲り受けた「玉阪人形堂」店主となった澪。人形制作に関しては素人の澪だったが、押しかけアルバイトの人形マニア・冨永と、高い技量を持つ訳あり職人・師村の助けもあって、人形堂はそこそこにぎわいを見せていた。一時店はは閉店の危機に見舞われたが、資産家の坊(ぼん)でもあった富永が共同経営者の立場に立つことで、その危機は去ったーー。今日もこの小さな店には人形に関する様々な難題が持ち込まれる。赤いマーカーの汚れがついてしまったリカちゃん人形、グループ展でなぜか壊されてしまう人形作家の「ある作品」、髪が伸びる市松人形とその作者の謎、盲目のコレクターが持ち込んだ小田巻姫の真贋ーー。思いがこもった人形は、実は人間にとても身近な存在であることを、津原氏は円熟の筆で描きます。今まで自分の近くにあった人形は何であったか、自分の込めた思いは何であったか、その追憶と郷愁も誘う絶品「人形」連作集の第二弾。

本棚に登録&レビュー

みんなの評価(1

starstarstar 3

読みたい

0

未読

7

読書中

0

既読

13

未指定

26

書店員レビュー(0)
書店員レビュー一覧

みんなのレビュー

レビューはありません

Google Play で手に入れよう
Google Play で手に入れよう
キーワードは1文字以上で検索してください