
私の消滅
中村 文則
2016年6月18日
文藝春秋
1,430円(税込)
小説・エッセイ / 人文・思想・社会
このページをめくれば、 あなたはこれまでの人生の全てを失うかもしれない。 一行目に不気味な文章が書かれた、ある人物の手記。 それを読む男を待ち受けるのは、狂気か救済か。 『掏摸 スリ』『教団X』を越える衝撃。 中村文則が放つ、新たな最高傑作!
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starstarstarstar 4.0 2021年08月15日
小塚亮大(こづかりょうだい)の手記を読むところから始まる。 父親違いの妹に小さな殺意を抱いていた幼少時代、母への突発的な暴力、宮崎勤の分析、、暗く救いのない手記を読み進めつつ手記を読んでいる男にも焦点を当てていく。 彼は誰なのか? 精神を病んだ女性、ゆかりを愛した精神科医が登場し物語は徐々に変貌していく。 人の闇を克明に描き出す研ぎ澄まされた文章は重く、それだけでも読む価値があると思うが、この本は加えてその構成によって読者に驚きをも与えてくれる。 ゆかりを愛した小塚亮大はゆかりを自殺に追い込んだ木田と間宮への復讐を計画する。それは精神をコントロールし彼らが小塚自身だと思い込ませるものであった。 途中挟まれる拷問や精神破壊の知識に「自己」とは何か考えさせられる。「宮崎勤」が実在の人物であることにも驚いた。 読むともれなく暗い気持ちになる本ではあるが傑作であると思う。もう一回読みたい気持ちともう二度と読みたくない気持ちが半々。
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(無題)
宮崎勤事件を著者なりに分析し、小説化したもの。
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