
日本の敵 よみがえる民族主義に備えよ
文春新書
宮家 邦彦
2015年9月18日
文藝春秋
858円(税込)
人文・思想・社会 / 新書
冷戦、ポスト冷戦とはケタ違いの大波が日本を襲う! 生き残れ、日本!! 安倍晋三が信頼を寄せる「本物のインテリジェンス」が分析した圧倒的サバイバル戦略論。 誤解を恐れずに敢えて言おう。南シナ海で今起きていることは、中国にとって「満州事変」となる可能性がある──。 今年半年で、著者のもとには、海外からの巧妙に仕組まれたスパムメールが27件届いた。新聞記者を装うなど実に高度なもので、それほどまでに世界のサイバー戦は苛烈さを増している。 帰ってきたロシアの熊、「イスラム国」の出現、劣等感と不健全なナショナリズムに苛まれ、米国の虎の尾を踏んだ中国、凋落が囁かれる米国、従来戦術が失敗しつつある韓国・・・・。この複雑極まりない国際情勢は、「ある視点」を導入することによって実にクリアに見えてくる。そこから日本の「本当の敵」もその正体を現す。 米国防総省には長い間秘密のベールに隠された部署があった。ネットアセスメント局(ONA)。その初代にして事実上の最期の室長がネットアセスメントの第一人者、アンドリュー・マーシャルである。表舞台に出ることや手柄を嫌悪し、めったに人前に姿を現さなかったマーシャルを人は「伝説の老軍師」「国防総省のヨーダ」と呼んだ。 このマーシャルのネットアセスメントこそ、冷戦を勝利に導いた真の功労者であり、ソ連はマーシャルに敗れた。従来型の情報分析やCIAの情報網は、経済力などの視点を軽視し、ネットアセスメントを前にその脆弱性、不確実性を露わにした。 そのマーシャルは早くも90年代以降中国に並々ならぬ関心を持っていた。この本のもう一つの挑戦は、未だ知られざるネットアセスメントの全貌を紹介し、その手法を中国に応用することを試みることだ。 状況判断を誤ることは、国家の「死」に直結する。 今、「ポスト・ポスト冷戦」の熾烈なサバイバル競争の幕が開く──。
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(無題)
「国家の歴史的決断は往々にして強硬保守政治家によって下され、そればその国のコンセンサスになっていく」という経験則(P.224) 保守強硬派政治家でなければ重要な歴史的決断は下せない。 ex.イスラエル首相だったメナヘム・ベギンやリチャード・ニクソン元米大統領 自衛官はリスクを取り、場合によっては命を賭けてでも国民の生命と財産を守ることを使命とするプロフェッショナルの集団だ。(P.229) ネットアセスメントの重要性 今年94歳になる米国随一の戦略思考家 アンドリュー・マーシャル 自分の考え方に近い。
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