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戦国名臣列伝
文春文庫
宮城谷 昌光
2008年4月10日
文藝春秋
737円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
血気にはやる越王句践を終始助け、最後には呉を滅ぼしつつも、ついに越には帰らなかった范蠡、祖国を失い、燕の昭王のもとで秦・韓・魏・趙との連合を組織して大国の斉を破った楽毅、趙で人質だった異人を秦の荘襄王にまで育て、秦を繁栄させた呂不韋。合従連衡・権謀術数が渦巻く戦国の世で、自由な発想に命をかけた十六人。
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(無題)
「春秋名臣列伝」の続編の「戦国名臣列伝」。同じく宮城谷昌光さんの著書です。 こちらの方も武将や名宰相がぞくぞくと登場しますが、列伝と銘打つだけに春秋戦国時代の有名どころの名宰相や武将たちが続々と登場します。その中には、宮城谷氏自身が長編小説の主人公とした「楽毅」や「孫ピン」などの名も挙がってきます。小説を読んでいるときにはその人物にばかり目がいきがちですが、ちょっと後ろに引いて、こうして時代の流れ全体の中で見るとまた改めて感じるところが出来て、これはこれでまさに「列伝」でいい感じだと思います。 とはいえ、彼の長編小説の多くを読んできたファンからすると、小説版の血わき肉踊る感じや、主人公の成長していく姿、背筋がぴんと伸びるような清々しい語り口を知ってしまった後にこの本を読むと、ちょっとなんだか物足りない感じを受けてしまうのも確かです。勿論、それは人の好みのことだし、書く目的がまったく違う物だから仕方がないのですけれどね。 あと、改めてふと気がついた点でいえば、宮城谷さんの小説の効果の高さです。この本とは直接違う話になってしまうかも知れませんが、彼の小説なかりせば、ここまで彼の本が世の中で広く読まれていなければ、この本に出てくる歴史上の人物の大半は(日本では)誰も知らなかったのではないでしょうか。少なくとも一般ではまったく無名の人々ではなかったでしょうか。二十年ほど前までは、日本ではほとんど一般には知られていなかった春秋戦国時代の人々を扱った列伝がこうして普通に書かれていて、それを読む人がたくさんいるということこそ改めて考えてみれば凄い事で、宮城谷さんの功績こそ凄いことだなとふと気付いた一冊でした。
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たきひろ
(無題)
独立して小説の主人公になっている人物たちが多く紹介されているので先にこちらを読むとざっとあらずじが理解できるし、先に小説を読んでいるとおさらい的な読み方ができる。
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