クライマーズ・ハイ

文春文庫

横山 秀夫

2006年6月9日

文藝春秋

836円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

1985年、御巣鷹山に未曾有の航空機事故発生。衝立岩登攀を予定していた地元紙の遊軍記者、悠木和雅が全権デスクに任命される。一方、共に登る予定だった同僚は病院に搬送されていた。組織の相剋、親子の葛藤、同僚の謎めいた言葉、報道とはー。あらゆる場面で己を試され篩に掛けられる、著者渾身の傑作長編。

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ひさだかおり

書店員@精文館書店中島新町店

(無題)

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4.0
0
2020年01月16日

横山秀夫「クライマーズハイ」

--
1
2019年12月27日

みんなのレビュー (2)

Readeeユーザー

命の重さ

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4.6 2020年05月29日

下りるために登るんさー。いつか息子と登る下りるために。そう言った友人と衝立岩を登る約束をした。 約束の日を待たずに、あの事故が起こった。日航ジャンボ機123機が群馬県上野村山中の御巣鷹山に墜落、一瞬にして520人の命が散った。 クライマーズ・ハイ。興奮状態が極限まで達して、恐怖心が麻痺してしまう現象。もっと恐ろしいのは、クライマーズ・ハイが溶けた時。心の中に溜め込んでいた恐怖心が一気に噴き出す。岩壁を攻めている途中で溶けてしまったら、そこからもう一歩も動けなくなるのだ。 日航の事故の詳細な情報を遺族に届けるため、自衛隊の後について、何人もの記者が山を登った。急峻な瓦礫の谷を滑落同然に何度も降り、水も食料も持ち合わせがなく、フィルムケースで泥水を飲んだ。背丈より高い熊笹の密生地を進み、崖を這い上がってようやく現場に辿り着いた。ようやく現場に辿り着くと、そこは遺体を踏まずに歩ける場所がなかった‥。クライマーズ・ハイ。現場を見てきた記者の目の輝きは普通ではなかった。壊れたスピーカーのように延々と現場の悲惨さを克明に語り続けた。現場が収束したあと、クライマーズ・ハイが溶け、崩れ落ちた者も少なくなかっただろう。 事故が起きた当時、私は小さく何も知らなかった。何年も後に公開されたボイスレコーダーの肉声に震撼し、新聞に載っていた遺書、小さな紙の端切れに走り書きされたのは「パパは本当に残念だ」「さようなら」「子供たちのことをよろしく頼む」「本当に今迄は幸せな人生だったと感謝している」「しっかり生きろ」「立派になれ」‥最期の言葉がこんなにも短い‥悔しかったろう‥もっと伝えたいことがあったろう‥悔し涙が出た。 命の重さ。どの命も等価。だがメディアが人を選別し、等級化し、命の思い軽いを押し付けてきた。偉い人の死。そうでない人の死。かわいそうな死に方。そうでない死に方。遺族にとっては、どんな死に方をしても、悲しみの深さは変わらない。 今のコロナもそうだ。有名な人は皆に悲しがれ、そうでない人は数字の1でしかないのだ。数字の1でしかない人にも、情報を伝えたい、地方の新聞は全国紙よりもその気持ちが強い。520のうちの1、その1が集まって520だ。その1の詳細の情報を一人でも多くの遺族に伝えるために奔走した、地方新聞記者たちの物語です。

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Readeeユーザー

緊張感

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3.5 2018年05月10日

緊張感のあるアツイ新聞記者たちの話 読んでいる間は夢中に読めた 終わり方に若干物足りなさを感じた

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