町長選挙
文春文庫
奥田 英朗
2009年3月10日
文藝春秋
682円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
町営の診療所しかない都下の離れ小島に赴任することになった、トンデモ精神科医の伊良部。そこは住民の勢力を二分する町長選挙の真っ最中で、なんとか伊良部を自陣営に取り込もうとする住民たちの攻勢に、さすがの伊良部も圧倒されて…なんと引きこもりに!?泣く子も黙る伊良部の暴走が止まらない、絶好調シリーズ第3弾。
みんなの評価(79)
starstarstar読みたい
31
未読
35
読書中
5
既読
608
未指定
384
書店員レビュー(2)書店員レビュー一覧
みんなのレビュー (10)
マザコンだったんだ
【伊良部もひきこもる!?】 あのマイペースな伊良部くんがひきこもる!?はてさて。何が起こったのでしょうか? 事の発端は、伊良部くんがお父さんから言われて、町営の診療所しかない都下の離れ小島に、二か月赴任することになりました。そこは人口二千五百人、そのうちの30%が65歳以上という超ド田舎。しかし、地域復興税でインフラはやけに整備されており、綺麗なスポーツセンターやら、劇場やら、道路やら、”地域復興税バブル”がはじけている町。そんな設備の整った町なのに、そういう施設を利用する人がほとんどおらず、作ったはいいがコストばかりが嵩み赤字経営の施設ばかり。 その町では四年に一回大規模な戦争が行われていた。 それは・・・・町長選挙!!! 町は二分されている。現町長派と新対抗馬派と。町長選挙はいつも僅差の勝負(前回はなんと五票差である)。負けた側についた者は閑職に回され、不当な扱いを四年間も受け続ける。勝った側についた者は高いポジションにつけ、四年間待遇の良い状態で過ごせる。・・・となると町中が自分の支持する者が勝利して欲しいと願うのは当然のことだ。ゆえに、壮絶な戦いが始まるのだ。 今回双方が公約にあげようとしているのは、「特別養護老人ホームの建設」。伊良部くんが大病院の跡取り息子で、お父さんは医学界のお偉いさん、と聞くや否や、両陣営は伊良部くんを祭り上げて、自分の陣営に巻き込もうと、袖の下を渡すという攻防が始まってしまった。伊良部くんは「くれるっていうんだから貰っちゃえばいいよね」とどっちからもお金をもらってしまう。そうなると、どっちにつくんだ!?というので、責められ、、、、ひきこもってしまった。。。という次第であったのです。 マザコンである伊良部くんは、看護師さんの「でてこないならお母様に連絡しますよ」との鶴の一声ですぐでてきたんですけれどもね。どっちにつくとかメンドクサイことがわかったので、「棒倒しとかやって、勝ったほうが特別養護老人ホームの建設を公約にできるとかでいいんじゃない?」という提案をする。棒倒しで決めるとか横暴ではないか、めちゃくちゃだ~、と思うのが普通ですが。しかし、しかしです。この町の反応は違ったんですよね。 「やるか」「おう、かかってこい」 町の若い衆を巻き込んだ、棒倒しでの決着、いやはやどちらに転ぶのでしょうか。 もちろん発案者の伊良部くんは、張り切ってスタート用のピストルを手に、号令をかけます。 この島に来てたった二週間で、島のみんなの心をつかんでしまう。ハチャメチャだけれども、そんな不思議なお医者様。 「よーい」パン!! 軽いピストルの音が鳴り、両軍合わせて400人の男たちの戦いが始まった。
全部を表示ー部を表示いいね0件
close
ログイン
Readeeのメインアカウントで
ログインしてください
Readeeへの新規登録は
アプリからお願いします
- Webからの新規登録はできません。
- Facebook、Twitterでのログイ
ンは準備中で、現在ご利用できませ
ん。
X
LINE
楽天ブックスサイト
楽天ブックスアプリ
sai。m(_ _)m
シリーズ3作目ともなると…
完全にその当時のワイドショーネタを元にしていて、 ちょっとイマイチかなぁ。 伊良部の活躍っぷりも、どことなく歯切れが悪いような気がするし。
全部を表示いいね1件