
夏の名残りの薔薇
文春文庫
恩田 陸
2008年3月7日
文藝春秋
748円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
沢渡三姉妹が山奥のクラシック・ホテルで毎年秋に開催する、豪華なパーティ。参加者は、姉妹の甥の嫁で美貌の桜子や、次女の娘で女優の瑞穂など、華やかだが何かと噂のある人物ばかり。不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。これは真実なのか、それとも幻か?巻末に杉江松恋氏による評論とインタビューも収録。
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みんなのレビュー (3)
(無題)
恩田陸「夏の名残の薔薇」読了。 恩田さんは本当にいろいろなアイディアを持っている。この作品は6章立てで、たとえば1章で殺された人間が、2章では殺されずに話が進み、別の人間が殺される。そして、3章では2章で殺されたはずの人間がちゃんと生きていて、別の人間が...という風に進んでいく。 恩田さんは、それを「記憶の改竄」と呼んでいるが、さすがにそれはきついのではないかと思う。 それと、一気に読めたし、読んでいる最中はとても楽しめたのだが、結の部分がすっきりしなくて、(それをインタビューでは「閉じられない」小説、「閉じられた」小説と呼んでいるが)不満が残った。 この「閉じられない」結末を余韻と感じるか、不満と感じるかは人それぞれなのかもしれないが、自分はどうも不満と感じるようだ。
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(無題)
<blockquote>沢渡三姉妹が山奥のクラシック・ホテルで毎年秋に開催する、豪華なパーティ。参加者は、姉妹の甥の嫁で美貌の桜子や、次女の娘で女優の瑞穂など、華やかだが何かと噂のある人物ばかり。不穏な雰囲気のなか、関係者の変死事件が起きる。これは真実なのか、それとも幻か?巻末に杉江松恋氏による評論とインタビューも収録。 </blockquote> ある戯曲から着想を得て、構成された物語。 それぞれの登場人物の一人称の織り成し。 ある山荘での出来事。どれが本当なのか。それぞれの人の記憶。 変奏と名付けて全員分披露される。 途中は面白かった。何か問題が明かされるのではないかというドキドキ。 ミステリだしね。 確かにだんだんと、関係性は明かされてきた。 奇妙な人達の奇妙なあり方。 ああだけれども、そんなに誰もが魅力的ではなかった。 ほぼ誰も魅力的ではなかった。 難しいな。 着想ありきだなと思った。 なのでオチが貧弱。 元の戯曲をなぞらえたオチなのだけれども。 それだけに、元の戯曲のオチになんらかの感慨を持たない限りはでっていう。 そして、最後に旅立った桜子と辰吉に感情移入をしていなければ 別にどうでもという。 この人は叙情的な形容をしないので、情景描写能力については私と同程度かと思った。 もしくはそういうことに重きを置いていない。 (置くのは純文学好きの人くらいかしら) 恩田さん、元々ミステリばかりではないのね。 もう読まなくてもいい気もするけれど、もう少し評価の高い本を読むべきか迷う。 まあ、後回し。
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