円卓

文春文庫

西 加奈子

2013年10月10日

文藝春秋

550円(税込)

小説・エッセイ / 文庫

公団住宅で三つ子の姉と、両親、祖父母に愛されて暮らす「こっこ」こと渦原琴子は、口が悪く、偏屈で硬派な、孤独に憧れる小学三年生。こっこの日常は、不満と問題と驚きと発見に満ちている。世間の価値観に立ち止まり、悩み考え成長する姿を、活きのいい言葉でユーモラスに温かく描く。光溢れる感動傑作。

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西加奈子「円卓」

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2019年12月19日

みんなのレビュー (3)

Readeeユーザー

孤独とは

starstarstarstar 4.0 2021年07月29日

【こっこ8歳、好きな言葉は、孤独】 公団住宅で三つ子の姉と、両親、祖父母に愛されて暮らす「こっこ」、こと、渦原琴子は、毒舌で偏屈で硬派な、”孤独”に憧れる小学三年生である。 こっこの日常は、不満と問題、驚きと発見、の連続だ。 ジャポニカの「じゆうちょう」。 そこに、こっこは、せっせと気に入った言葉を書き溜める。 「ものもらい」 同じクラスの女子が眼帯をつけて学校に来て覚えた言葉。自分も眼帯付けたい。ものもらいという病気を患ったら、あの、白くて格好のいい「がんたい」を、目に装着でき、片方の目だけで、世界を見ることができる。そして、こっこは言いたい。 わたくしにちかづいたら、うつるのよ。どうかひとりにして。 それによって得られる孤独を思って、うっとりする。ああ、ひとりぼっちのわたくし!!! 「うるさいぼけ。」 こっこの口癖である。 どっちかっていうと、発音的には「うっさいぼけ」である。 こっこは孤独になりたい。誰からも理解されず、人と違う自分を持て余し、そして世界の隅っこで、ひっそり涙を流していたい。凡人にはわからぬ気持である。 渦原家は大家族である。 そんななかで、「孤独」は訪れない。 渦原家のテーブルは、潰れた駅前の中華料理屋「大陸」からもらってきた、円卓。とても大きいから、六畳の居間のほとんどを占拠している。とんでもない存在感。そして、深紅。そこに、父、母、みつご、祖父、祖母、こっこ、の八人で座るのだから圧巻である。そこで交わされる会話は、凡人の会話で、こっこはいつも内心毒づく。「このぼんじんめらが」 「いまじん」 想像する。英語。 夏休みに覚えた。 ジャポニカは必要なかった。「いまじん」は美しく凛として、こっこの脳内で光っていた。 自分が思って言うたことに、責任を持たなあかん。自分の行動が相手がどう思うか、想像せなあかん。 自分がカッコええと思ってゆうたことも、もしかしたら相手は嫌やと思ってるかもしれん。 「いまじん」 急に自分が何も知らないことが多すぎると気がつく瞬間。 そのときに孤独がこっこを襲う。 寂しい。 ひとりがもどかしい。 孤独。 それを願っていたころのこっこと、この夏を過ごしたこっこは、違った。 「いまじん」 小学三年生の、心の中で葛藤しながらも成長していく様。 小学三年生を経験した人に、読んで欲しい一冊です。

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non_ne_jp

香田めぐみ

starstarstar 3.0 2020年05月24日

こっこは大人なふりをしている、ただの子どもくらいに思っていたけど、読み進めるうちに、真剣に死んでいくことの責任を感じた。 どこの文を切り取っても面白い。

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Readeeユーザー

こども

starstarstar 3.0 2019年04月27日

2017.11.06 大人になるにつれ、鈍くなっていく感覚。退屈な日常にも捉えようによっては大事な何かが詰まってる。ワシも随分と感じることに疲れた大人になったものだと気付かされた。

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