
花がないのに花見かな
文春文庫
東海林 さだお
2014年4月30日
文藝春秋
561円(税込)
小説・エッセイ
肉食で悪いか!? 衰え知らずのショージ君の日常 草食男子に「くる日もくる日もムシャクシャ、イライラ」。それを発散するため、獣の肉を食べに行く元祖肉食男子⁈ の痛快エッセイ。
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(無題)
東海林さだおのエッセイには定評がありますよね。例の丸かじりシリーズ、随分読んだものです。今回、新刊を手にして、久し振りに読みましたが、相変わらずの東海林節が健在です。それにしてもこの人、幾つに成ったんでしたかね。本書は「オール讀物」に連載している「男の分別学」を改題したもので、2009年から2010年の連載分です。この中で本人が年齢に言及する箇所があるのですが、この時72歳でした。凄いですね〜。是非ともあやかりたいものです。 著者の若さというか、クリアーな頭脳を維持する原動力は好奇心と行動力にあるのではないかと思うのです。桜が咲いていないのに花見に出かけ、ホルモン料理をつつき、万座温泉にある旅館に「自炊旅行」に出かけたり、銭湯を梯子したりしています。興味のある問題については、たとえ自分より年少であっても先達と言えそうな人物の教えを乞い、知識を吸収する貪欲さもうかがい知ることができます。 本書の中で『フタを褒める』は、些細なことにこだわって、面白ろ可笑しくお話を展開する東海林ワールド全開ですが、他のお話にはちょっと違った傾向を感じました。例えば『自分を今すぐ探そう』では、こだわりはスーパーのレジ袋ですので、これまでと変わりないのですが、そこからお笑い系に行かないで、内省系に行っているんですね。自分の事を何という卑小な、何という浅ましい、何といういじましい男と言っています。でもね、読者はだからと言って著者を馬鹿にしてはいないんですね。何故なら、非常にミミッチイ事物にこだわり、信じられぬほどの精妙さに達する、これは日本の工業製品の優秀さの原点ですね。ですから、著者のみみっちさに好意を持って接しているのです。
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