影裏
文春文庫
沼田 真佑
2019年9月3日
文藝春秋
605円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
会社の出向で移り住んだ岩手で、ただ一人心を許したのが同僚の日浅だった。ともに釣りをした日々に募る追憶と寂しさ。いつしか疎遠になった男のもうひとつの顔に、「あの日」以後触れることになるのだがー。芥川賞を受賞したデビュー作に、単行本未収録の二篇を収録した、暗い燦きを放つ三つの作品。
本棚に登録&レビュー
登録しました。
close
ログイン
Readeeのメインアカウントで
ログインしてください
Readeeへの新規登録は
アプリからお願いします
- Webからの新規登録はできません。
- Facebook、Twitterでのログイ
ンは準備中で、現在ご利用できませ
ん。
シェア
X
LINE
リンク
楽天ブックスサイト
楽天ブックスアプリ
© Rakuten Group, Inc.
キーワードは1文字以上で検索してください
むるそー
(無題)
同僚であり唯一の親友であった湯浅。主人公は、突然姿を消した彼の、自分が知らない暗い一面を知ることとなる。 収録されている三つの短編のどれも、複雑な感情をリアルに、どこか暗くて、レトリックに溢れている。少し回りくどいと感じる表現もあるが、ふっとよぎるものの認識すらしていなかった感情をピンポイントで示す鋭さもあり、そこがこの著者の魅力的な部分なのかも? 「浜にはわたしのほかに、人影があったりなかったりするが、暗闇の彼方に先客がいるのが目に入ると、なぜだかそれが、残忍極まる人物のように感じられ、回れ右をしてさっさと帰途に就くこともある。一方で、言葉を交わすことさえできたなら、生涯の共になれそうな気がして胸が騒ぎだりする日もあるから、いろいろである。」
全部を表示いいね0件