言い忘れてさようなら
イッセー尾形
2009年4月30日
徳間書店
1,760円(税込)
小説・エッセイ
「イッショニ、クラシテクダサイ」見知らぬ外国の女に突然声をかけられた独身中年男は、断りきれずに家に連れて帰るが…(「ブログの女と、星空と」)。往年のハワイアンバンドが数十年ぶりに結成。亡くなったメンバーの代わりに、新しく加わった青年のとまどい。(「みんなのサンセット」)。娘が押入れから見つけてくれた古い日記。この中にどれだけの忘れてしまった自分の人生があるだろう(「日記で逢いましょう」)。演歌歌手から「情念の手紙」のメッセンジャーを頼まれた少年。吹雪の中、遭難しかけたが、町の嫌われ者の画家に救われて…(「しもやけの唄を聞いたころ」)。中世ブームに乗って、東ヨーロッパへ取材に訪れたトラベルライター。そこで暮らす日本人女性との不思議な体験。(「言い忘れてさようなら」)。晴れ着姿の成人式を、素直に喜べない20歳の女性。写真館に向かう途中、川に流される鹿に遭遇する。(「珠洲と写真館」)。可笑しくて切なくて、ちょっぴり心にしみる、6つのささやかなラブ・ストーリー。
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