
【POD】権威主義的反動と新自由主義ーードゥテルテ政権の6年ーー
川中豪 / 鈴木有理佳
2023年12月5日
日本貿易振興機構アジア経済研究所
1,441円(税込)
人文・思想・社会
2016年から6年間、フィリピンで政権を担ったドゥテルテ大統領は、それまでのアメリカ寄りの姿勢から中国寄りへと外交政策を大きく転換した。また、国内では司法手続きを無視した暴力的な手法で麻薬取締を断行した。一方、経済政策については新自由主義的政策を推進するテクノクラートに政策立案・実施を全面的に委ね、社会政策の進展には積極的なイニシアティブを取らなかった。民主化後のフィリピンが掲げてきた民主主義・法の支配の強化と新自由主義的な競争確保という路線に対し、ドゥテルテ政権は、政治外交面では大きく修正を迫る一方、経済社会においてはその強化が進められてきたといえる。本書は、このドゥテルテ政権下の政治、経済、社会、外交の特徴を整理して描き出すことで、民主化後のフィリピンにとってこの政権が持つ意味を明らかにしようとする。さらにこの政権の登場の背景にあるもの、すなわち、民主化後フィリピンの政治経済の抱える課題を理解するための手がかりを示そうと考える。それは、今後のフィリピンの進む先を探るとともに、同様の課題を抱える新興民主主義国を理解することにも資するだろう。
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