唐人お吉物語

竹岡範男

2006年11月30日

文芸社

1,320円(税込)

人文・思想・社会

条約締結後のお吉は幕末の動乱に捲き込まれ、祇園の芸妓となり、松浦武四郎の片腕となって開国に奔走、維新後は流浪の果て、下田に戻り、相変わらぬ悪罵と嘲笑と、貧困の中に反抗しつつ、明治24年3月25日、51歳で下田川(稲生沢川)の上流門栗ケ淵で豪雨の夜、投身自殺しました。身寄りもないうえにラシャメンであったため、父母の菩提所までがひきとりを拒んだのでした。幕末、日米条約締結のため伊豆下田に来航したハリス。その愛妾として仕えたお吉は晩年、悲惨な最期を遂げる。後世つくられた虚像を覆す史実にもとづいた本格的お吉伝。

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