古代日本人の神意識

森 陽香

2016年9月8日

笠間書院

9,350円(税込)

人文・思想・社会

文芸・文学が生み出され、伝承されてきた源には「神」がいる。 古代の日本人は、生の根拠や規範を神々に求めた。その信仰と伝承は、人々の心にどのように生まれ、成長し、文献上で確立されたのか。 古事記・日本書紀・出雲国風土記・播磨国風土記・万葉集等の諸作品を横断し、古代的心性のありようを明らかにする。 自らの思いを、初めて文献に書き留めることに成功した古代人の精神に、文学的な方法と立場から迫る書。 【折口信夫、池田彌三郎は、自らの学を、「文学における日本民族の性格の偏向を対象として研究」するものであると述べている…(略)…本書は、その「日本民族の性格の偏向」を考察するための核心的な課題として、「古代日本人の神意識」という問いを立てたものであり、従って全体をとおして、『古事記』・『日本書紀』・諸国『風土記』等特定の文献の作品的性格や、個々の編纂者あるいは作者の意図といった問題を論じることよりも、神あるいは霊魂に対する古代的な心性の実相に、目をとめることを心がけた。優れた表現者がたった一度きり見つけ出した文学的感動の記録ではなく、「日本民族」全体の心のありようを研究しようとする以上、個々の作品論・形成論に学びながらも、諸文献を横断して注意すべき特徴を抽出し、日本の各地に生きた多くの無名の人々の、実生活の堆積の中に成長していった神意識のありようを、具体的に掴もうとする姿勢こそが、求められると考えた次第である。】……「終論ーまとめにかえてー」より

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