サピエンス全史 下

文明の構造と人類の幸福

ユヴァル・ノア・ハラリ / 柴田 裕之

2016年9月9日

河出書房新社

2,090円(税込)

人文・思想・社会 / 科学・技術

文明は人類を幸福にしたのか?帝国、科学、資本が近代をもたらした!現代世界の矛盾を鋭くえぐる!

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みんなのレビュー (10)

yamaura

妄想の力

starstarstarstarstar 5.0 2017年06月07日

人類がここまで栄えた理由を、サルと分岐した太古の過去から、シンギュラリティが恐れられる未来まで描く。 人類の最も大きな力は、空想、妄想を信じる力。 宗教、帝国、紙幣。どれも自然現象にはよらないが、人類の信じる力により、強大な力を持っていたもの。この、他の動物には無い力により進歩を遂げてきた。 現代の~主義等も宗教の一種という辺りが面白い。 見につまされる話、小ネタが多く、楽しく読み進められる。

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tkt0314

「無知の知」を得たヨーロッパ人

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3.7 2023年06月15日

農耕時代を経て、ユーラシア大陸では、いくつもの帝国が、台頭しては打倒されていく時代となりました。紀元前から、西暦1500年ほどまで、そのような「帝国時代」が続きました。 しかし、当時の人々は、「経典に書かれていることが、世界のすべてだ」「我が帝国は、全世界を征服したのだ」と思い込んでおり、自分たちの外の世界に思いをはせることはありませんでした。 こうして、アメリカ大陸やオーストラリアは、原住民のホモサピエンス以外に「発見」されることはありませんでした。 世界の理のすべては経典に載っている、この世界は、自分たちが住んでいる大陸だけである、という考え方は、1492年のコロンブスによる新大陸発見により、大きく変化しました。 これ以降、ヨーロッパ人たちは、「自分たちはまだこの世界のことを何も分かっていない!もっと知りたい!」と考えるようになったのです。 この、いわゆる「無知の知」を得たヨーロッパ人は、科学技術、医療技術などを発展させ、他の文明よりも早く近代化を果たしたわけです。 著者ユヴァル・ノア・ハラリ氏は、続編とも言える「ホモ・デウス」も書いており、そちらも気になってきました。 「デウス」とはつまり「神」のこと。「ホモ」=人間でありながら、神になる・・・。とてつもない未来が待っているというのです。

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古今東西の本棚

(無題)

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4.5 2022年03月01日

とても深い内容ですが、文章は他の歴史哲学書に比べると格段に読みやすい。また、新しい科学や歴史研究の成果もふんだんに掲載されているので、研究各分野の進捗も理解できます。本書は知について考える方の一読の書です。

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Tojo Hiroyuki

(無題)

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4.3 2022年02月19日

強烈な本。面白い、ただしこれまでの価値観を揺さぶりこれからの人生に大きな影響を与える。 大きく価値観を揺るがすことになる。 今後この本で何度も語られた無意味と戦うことになる。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstarstar 5.0 2021年01月12日

正直ここで述べられる事実に気づいてしまった著者は不憫でならない。読者も然り…。

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タナ

(無題)

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4.5 2020年04月29日

このレビューはネタバレ要素を含みます全て見る

BukitPanjang

Fantastic

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4.9 2019年12月15日

Readeeユーザー

(無題)

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3.6 2019年11月18日

上下巻ともに斬新な切り口で面白い。内容もそれほど難解でもなく結構読みやすい。

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Readeeユーザー

(無題)

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3.2 2018年04月29日

地球上の食物連鎖の頂点に君臨する人類が、なぜその地位を獲得できたのか。著者は「認知革命」「農業革命」「科学革命」を経験することによって、人類がもっとも生存に適した種となることができたから、と説く。その主張の元、上巻では「認知革命」「農業革命」が述べられてきた。下巻にあたる本書では約500年前にはじまった「科学革命」が主に論じられている。 私たちは日頃、近代西洋史観に基づいて歴史を見ている。ところが、少しばかり立ち位置を変えてみると、随分と違った風景が見えてくるものだ。例えば、15世紀から17世紀にかけての大航海時代時代の担い手は、スペインやポルトガルであった。アフリカやアジア、アメリカ大陸への航海は、彼らに莫大な富をもたらした。さらに時代とともに主役の座は英国に取って代わられ、やがて英国は7つの海の王者となり世界の4分の1を支配するまでになった。ここで、航海術に不可欠な羅針盤が中国の発明であることを思い起こして欲しいのだ。時代を切り開く文明の利器を真っ先に手中に納めた中国が大航海時代の担い手となってもおかしくはないのだが、実際にはそうはならなかった。それは何故なのか。それを著者は両者の間に横たわる「好奇心」の強さに見出そうとするのだった。ヨーロッパの人間は、海の向こうがどうなっているか見極めたいとの強い衝動に駆られた。一方、中国大陸に住む人間にとってそれは、全くの関心外であった。しかし、この差は「進歩」の差となって表面化し、両者の間に抜き差しのならない文化の違いを作り上げた。つまり、「進歩」こそが、今日の科学を作り上げた母胎となったのだ。近代科学の母胎たる「進歩」という虚構が、帝国主義と資本主義を推し進め、さらにそれが近代科学をますます発展させたというわけである。

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Readeeユーザー

(無題)

starstarstarstar 4.0 2017年10月13日

内容的に特に新しい知見はないけれどもアステカ、インカへのスペインによる侵略については倫理面の指摘には気付かされた。マックス・ウェーバーの記述を確認する必要を感じた。

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