東京プリズン
河出文庫
赤坂 真理
2014年7月8日
河出書房新社
1,012円(税込)
小説・エッセイ / 文庫
日本の学校になじめずアメリカの高校に留学したマリ。だが今度は文化の違いに悩まされ、落ちこぼれる。そんなマリに、進級をかけたディベートが課される。それは日本人を代表して「天皇の戦争責任」について弁明するというものだった。16歳の少女がたった一人で挑んだ現代の「東京裁判」を描き、今なお続く日本の「戦後」に迫る、毎日出版文化賞、司馬遼太郎賞、紫式部文学賞受賞作!
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(無題)
p.50「(自分以外の相手を)求めるのと傷つけるのは似ている。」 p.140相手が言ってくるのに対して、「これ以上何か言われたら危ない。私の中にはその用意がない。」 やっと読み終わった。 読むのに1ヶ月以上かかりました。 村上春樹のように抽象的な言葉を使い、難解な問題を扱うので何を言ってるのか理解できない箇所もありましたが、読み終わって感じたことはいかに自分が日本の歴史、特に日本がしてきたことを知らないかということ。知識として歴史を知っていたものの、本質的な歴史は全く知らなかったことを改めて痛感しました。 そして、最後の最終章はかなり重厚な内容で非常に感銘を受けました。 天皇は操られ、利用されてる人。それは天皇自身も知っていた。だけど、 「たとえ困難でも、泣きたくても逃げ出したくても、肉体を持ってある位置に生まれついた以上、全うすべきことがある」 勝てなくて、負けるのならそれでもいい。ただ負け方は自分たちで定義するべき。それをせず、負け方を他人に委ねたことが本当の負けだった。 初めて読む類の本で、本当に読んで良かったと思いました。
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toruo
(無題)
良くなかったことはあんまり書きたくないが…非常に残念な作品だった。 日本の高校に馴染めずアメリカ留学した16歳の少女が進級をかけて「天皇の戦争責任」というテーマでディベートをやるはめになり、という話。 ストレートにそのテーマ に取り組むのかと思ったらコラージュというかカットバックというか幻覚めいた話がそこかしこに盛り込まれるうえに自意識過剰な表現が多くて極めて読みにくかった。 南米のマジックリアリズムと違って変にリアルな話が挟まるのでややこしく…こういう作風は嫌いだ。 なんか書評で褒められてていくつか賞も取ってるみたいだけど不思議。
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