詳解 理論・応用 量子力学演習

後藤 憲一

1982年1月1日

共立出版

4,620円(税込)

科学・技術

本書は,従来のような量子力学を専攻する学生の演習書ではなく,自然科学のあらゆる分野に活用できるよう量子力学の入門に特に力を入れて解説したロングセラー演習書である。 (1)第1編では,初めて量子力学を学習しようとするとき必要なことを丁寧に解説し,やさしい問題を多数あげて量子力学の方法に一刻も早く馴染み得るようにした。この編を十分に学習すれば,量子力学の大体の様子がつかめるようにしてあり,真に問題練習を積むべきところは,この編に集約されているといってよい(大学院入試についても,第1編全体と第2編の数箇所(第7章§1など)とを理解すれば,準備の大部分はできたといってよかろう。) (2)第2編では,いわゆる量子物理学のための個々の事項について基礎的理解を得るようにまとめた。第1編と第2編とで通常の量子力学および演習の範囲がおさめられている。 (3)第3編では,量子力学の進んだ部分について基礎的事項を取り扱った。量子力学の新しい方法が話題になるときなどにも参考にすることができよう。 (4)第4編では,量子力学の応用として目覚しい成果があげられている各分野について,やさしい解説を行い,簡単な問題によって理解を助けるようにした。これを理解するには,第1編と,目的の分野に関係している第2編の章とを予め読んでおけばよいようになっている。量子力学が,必要欠くべからざるものとして,実際に活用されている有様を知ることは,きわめて大切なことである。

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