
グラフ理論とフレームワークの幾何
数学のかんどころ 34
前原 濶 / 桑田 孝泰
2017年10月24日
共立出版
1,870円(税込)
科学・技術
本書は,グラフ理論と,その応用例として平面上のフレームワークに関する話題を取りあげた入門書である。 前半では,木・全域木,オイラーグラフ・ハミルトングラフ,辺彩色・頂点彩色といった,グラフ理論の重要テーマを扱う。特に彩色のところでは,有名な「四色問題」についても詳しく触れている。 後半では平面フレームワークの入門的な内容を扱う。フレームワークとは,平面上に描かれたグラフの辺を伸縮しない棒と見做し,頂点を連続移動させることで図形の変形をみる考え方である。本書では,連続変形の定義を述べて変形が出来る例・出来ない例を考えた後,四辺形フレームワークの変形パラメータ,完全2部グラフ,等辺フレームワークに関して扱っていく。 グラフの考え方は,インターネットなどの情報通信網,鉄道などの交通網,送電線などの輸送経路網の構築といった現代社会の生活基盤にも直結する関連があり,理系学問全体としても欠かせない知識となってきている。このような分野に関心をもつ読者の理解に資するべく,本書は全体として図版や例題・練習問題を多く配置した。グラフ理論やフレームワークを学び始めるには恰好の一冊である。 第1章 グラフの基礎 1.1 グラフ・握手補題 1.2 いろいろなグラフ 1.3 隣接行列 第2章 木と全域木 2.1 木と林 2.2 重みつきグラフの最小全域木 2.3 行列と木の定理 第3章 周遊・巡回の問題 3.1 オイラー小道とオイラー回路 3.2 フラーリのアルゴリズム 3.3 ハミルトンパスとハミルトンサイクル 第4章 平面グラフ・彩色問題 4.1 平面グラフとオイラーの公式 4.2 平面擬グラフと双対グラフ 4.3 グラフの辺彩色 4.4 地図の塗り分けとグラフの頂点彩色 第5章 フレームワーク 5.1 フレームワークの連続変形 5.2 グリッドの変形 5.3 四辺形フレームワークの変形 第6章 完全2部グラフ 6.1 K3,3と同型なフレームワーク 6.2 作図不可能な定形フレームワーク 6.3 一般に定形なグラフ 第7章 等辺フレームワーク 7.1 三角形のない等辺フレームワーク 7.2 マッチ棒細工で確定できる距離 問題解答 関連図書 索引
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