高次元の統計学

統計学One Point 11

青嶋 誠 / 矢田 和善

2019年4月27日

共立出版

2,420円(税込)

科学・技術

高次元統計解析は,高次元データを解析するための新しい統計学です。本書は,その高次元統計解析に関する本邦初の解説書です。学部3,4年生から大学院生,そして技術者や研究者を対象に,高次元の統計学へといざなう,待望の入門書です。  高次元データを扱うには,これまでの統計学にあった多変量解析や機械学習とは異なる,新しい発想が必要となります。そこで考案されたのが,高次元統計解析です。本書は,初学者にも親しみやすい内容で,高次元統計解析の基本的な考え方が学べ,高次元の統計学のイメージが掴めるように工夫されています。高次元ならではの問題点や,それを解決するための手法が,分かりやすく解説されています。  本書の特長をワンポイントあげるとすれば,内容のオリジナリティーにあります。例えば,一般に高次元データを扱うときには,とかく次元の呪いをすぐにでも回避したくなるものです。しかし,本書では,高次元データの特徴を理論的に捉えて,高次元空間に浮かび上がるパターンを見出すことから始めます。遠回りのように見えるかもしれませんが,この前処理こそが,少ない標本数であっても高次元データなどのビッグデータに高精度で高速な解析を可能にしてくれる,本書オリジナルの極意となっています。  本書『高次元の統計学』は,高次元統計解析の入門として,必携の書といえるでしょう。 第1章 高次元データ 1.1 高次元データとは 1.2 高次元データセット 1.3 標本共分散行列の双対表現 第2章 高次元データの幾何学的表現 2.1 高次元データベクトルの幾何学的表現 2.2 双対空間における幾何学的表現 第3章 高次元データに対する主成分分析の問題点 3.1 高次元データの固有値モデル 3.2 標本固有値の一致性と不一致性 3.3 標本固有ベクトルと主成分スコアの一致性と不一致性 第4章 高次元主成分分析 4.1 ノイズ掃き出し法による高次元PCA 4.2 ノイズ掃き出し法による固有値推定の一致性と漸近分布 4.3 ノイズ掃き出し法による固有ベクトルと主成分スコアの一致推定 4.4 クロスデータ行列法による高次元PCA 4.5 高次元データのクラスター分析 第5章 高次元平均ベクトルの推測 5.1 高次元ノイズの漸近的挙動と固有値モデル 5.2 高次元球面における漸近正規性 5.3 高次元平均ベクトルのユークリッド距離の推定 5.4 tr(Σ2)の推定量 5.5 高次元平均ベクトルの信頼領域 5.6 高次元平均ベクトルの検定   5.6.1 高次元1標本検定   5.6.2 高次元2標本検定 第6章 高次元判別分析 6.1 線形判別関数と2 次判別関数 6.2 ユークリッド距離に基づく高次元判別分析   6.2.1 DBDAの一致性   6.2.2 DBDAの漸近正規性 6.3 幾何学的表現に基づく高次元判別分析   6.3.1 GQDAの一致性   6.3.2 判別性能の比較 6.4 高次元データの様々な判別方式   6.4.1 高次元小標本で有用な判別方式   6.4.2 サポートベクターマシン   6.4.3 標本共分散行列の対角成分を用いた判別方式   6.4.4 共分散行列のスパース推定を用いた判別方式 参考文献 索  引

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