つながりづくりの隘路

地域社会は再生するのか

石田 光規

2015年7月16日

勁草書房

4,180円(税込)

人文・思想・社会

単身化・高齢化がすすむなか、地域における相互扶助関係の再生に多大な期待が寄せられている。本書は東京都多摩市を対象とした質的調査・量的調査をもとに、地域のつながりについて、“それができない理由”も含め具体的に明らかにした。成功事例の紹介に留まりがちな地域研究のなかで、住民の葛藤にまで踏み込んだ画期的著作である。 まえがき 第1部 導入編 第1章 郊外をとらえ返す   1 郊外を研究するにあたって   2 郊外の推移   3 大衆化された郊外へのまなざし1:1960年代から80年代   4 大衆化された郊外へのまなざし2:1990年代以降   5 本書の目的と研究のアプローチ 第2章 開発に翻弄された自治体:多摩市の概要   1 地勢   2 歴史   3 人口と世帯   4 産業   5 研究への足がかり 第3章 それぞれの近隣社会   1 漸進開発地区:関戸   2 混在地区:乞田・貝取   3 戸建て地区:桜ヶ丘   4 賃貸・公営団地地区:愛宕   5 分譲団地地区:鶴牧   6 データによるエリア特性の確認 第2部 実証編 第4章 住民のつくりだした「コミュニティ」:コミュニティセンターの分析から   1 コミュニティセンターの悲哀と本章の課題   2 コミュニティセンターの沿革   3 関戸:開発とのせめぎ合い   4 乞田・貝取:コミセンと伝統との融合   5 桜ケ丘:高階層地区の自立と結束   6 愛宕:公営団地地区の困難   7 鶴牧:中・高階層の分譲団地   8 それぞれの住民の「コミュニティ」:結びにかえて 第5章 つながりの再構築:福祉コミュニティの実践   1 郊外開発から地域福祉を検討する視点   2 社会福祉協議会のサロン活動   3 関戸のサロン活動:キーパーソンとしての地付き層の活用   4 乞田・貝取のサロン活動:不要なのか? 必要なのか?   5 桜ヶ丘のサロン活動:戸建て地区におけるつながりづくり   6 愛宕のサロン活動:公営団地における共同性の構築   7 鶴牧のサロン活動:分譲団地のサロン   8 福祉的連帯構築のために 第6章 住民が蓄積した社会関係資本   1 地域のソーシャル・キャピタル   2 ソーシャル・キャピタルと歴史性   3 調査概要と諸変数   4 分析結果の提示   5 ソーシャル・キャピタルの不均衡 終章 地域社会のゆくえ   1 住民の体現したコミュニティとつながりづくり   2 さらなる議論の展開   3 「つながる地域」は実現するのか 参照文献 あとがき 索引

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