
日常に侵入する自己啓発
生き方・手帳術・片づけ
牧野 智和
2015年4月9日
勁草書房
3,190円(税込)
人文・思想・社会 / エンタメ・ゲーム
近年活況を呈する自己啓発書は、私たちの日常生活をどう変容させ、どのような生き方へ誘おうとするのか。社会学の観点から考える。 自己啓発書はどのように生み出され、誰によってどのように読まれているのか。自己啓発書には結局のところ何が書かれてあるのか。各年代の生き方指南書、「手帳術」ガイド、掃除・片づけで人生が変わるとする書籍、さらには自己啓発書の作り手と読者へのインタビュー、質問紙調査の分析から「自己啓発の時代」を総合的に考究する。 はじめに 第一章 ハビトゥスとしての自己啓発 1 日常を差異化する自己啓発書 2 ハビトゥスとしての自己啓発 3 「自己啓発界」の構造 4 自己啓発書の読者とは誰か 5 「薄い文化」としての自己啓発書購読 6 本書の目的と分析枠組 第二章 「ヘゲモニックな男性性」とそのハビトゥスーー男性向け「年代本」の分析 1 煽るメディアとしての男性向け「年代本」 2 「群れ」からの脱出ーー二〇代論 3 仕事・プライベートの一元的統御ーー三〇代論 4 「自分らしさ」の再文脈化ーー四〇代論 5 細分化される人生 第三章 「自分らしさ」という至上原理ーー女性向け「年代本」の分析 1 迷い・悩みのメディアとしての女性向け「年代本」 2 「自分らしさ」という賭金=争点 3 自分らしさ志向の際限なき適用 4 「女らしさ」からの離脱? 5 自分らしさ志向の系譜 第四章 「今ここ」の節合可能性ーー手帳術本の三五年史 1 「日常」に特化したジャンルとしての手帳術 2 手帳語りの始まりーー一九七九年 3 手帳術の発見ーー一九八〇・九〇年代 4 手帳術と「夢」の節合ーー二〇〇〇年代前半 5 手帳術の細密化と飽和ーー二〇〇〇年代後半以降 6 日常感覚を共有するコミュニティの形成 第五章 私的空間の節合可能性ーー家事の自己啓発的転回と私的空間の聖化 1 「片づけ」で人生が変わる? 2 掃除の「発見」 3 整理・収納論における自己啓発的転回 4 私的空間の節合可能性ーー「捨てる」・シンプルライフ・風水 5 聖なる私的空間の消費 終章 自己啓発の時代のゆくえ 1 「アイデンティティ・ゲーム化」というアイデンティティ・ゲーム 2 「コントロール可能性への専心」というハビトゥス 3 自己啓発の時代のゆくえ あとがき 参考文献 索 引
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(無題)
ホントに東急田園都市線の中での斜め読みも斜め読みだが、読みづらい。 机の前に座って、じっくり読むべきだろうが、読む価値あるものであるのか?
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